香木は、香りを楽しむのに用いる木材であり、日本の文化や宗教的な儀式、芸道としての香道で古くから大切にされてきた存在です。
香りが良く希少性が高いことから、香木をお持ちの方は、専門の業者で買取査定を受けてみてはいかがでしょうか。
目次
大切にしてきた香木を買取してもらうには
沈香や伽羅・白檀などの香木は、希少性が高いことから近年高値で取引されています。
そのため、ご自宅に長年大切に保管されている香木に、高い値段がつくこともあるかもしれません。
高値で取引される可能性のある香木ですが、査定にはプロも判断に迷うほどの難しさがともないます。
正確に価値を判断することが難しいため、大切にしてきた香木を買取してもらう際には、経験豊富な査定士に相談することが大切です。
香木の買取査定に定評のある買取業者を比較して、複数の業者に査定を依頼するのが良いでしょう。
香木とは：近年高騰する需要と価値
香木とは、樹木が傷ついたり病気になったりして分泌された樹脂が、非常に長い年月をかけて固まったものと考えられています。
香木の産地として有名なのは、東南アジアやインドなど、熱帯・亜熱帯の地域です。
産地や樹木の種類、成分や熟成年月などにより、さまざまな香りを持つ香木ができますが、香りの良い香木が生成される確率は低く、それゆえに高い希少価値があります。
香木とは
香木の香りは、外的刺激や樹木内部での反応により分泌された樹脂に由来するものが多く存在します。
時間とともに固まった樹脂が香りの素となり、燃やすと独特の香りが広がりますが、どのようにして香木が生成されるのか、まだはっきりと分かってはいません。
どのような香りがするのかは、樹木の種類や産地、樹脂の成分や熟成年数など、いくつもの要素によって異なります。
香木は、主に東南アジアやインドなど、熱帯や亜熱帯の地域の樹木から産出しますが、香りの良い香木が自然に生成されることは少なく、それゆえに希少価値が高いのです。
また、香木は仏教の儀礼に用いられたり、香道（香りを嗜む芸道）のような趣味に用いられたりと、日本文化と深く関わってきました。
香木の種類としては、沈香や伽羅、白檀の3つがあげられます。
沈香（じんこう）
沈香は、主に東南アジアに自生するジンチョウゲ科ジンコウ属の樹木から生成される香木です。
悪天候や病気の影響によって損傷を受けた木が、自己防衛のために樹液や樹脂を分泌し、それが数年から数十年の長い歳月を経て凝固したものが沈香になります。
沈香の香りは甘さや苦さ、酸味などが複雑に重なり合った独特な香りと表現されることがあり、温めることによって香りが放たれます。
採取された樹木や生育環境によって微妙に香りの差異があり、それが香道で重宝される理由のひとつです。
香りの違いを楽しむ文化は、日本を含む東アジアの一部地域で発展しましたが、その中で沈香は大きな役割を果たしています。
香道で盛んに用いられる沈香ですが、樹脂がたまるのは、樹木の中でもごく一部のものに限られ、その樹脂が香木として十分な量まで蓄積するには数十年の歳月が必要です。
そのため、良質な沈香は非常に希少で高価であり、その希少性のために乱獲され、生育している樹木は絶滅が危ぶまれています。
絶滅が危惧される背景から、国際的な取引が厳しく規制されていますが、需要は未だ高まっているため、希少価値は高騰する一方です。
伽羅（きゃら）
伽羅は、沈香の中でも最上位に位置付けられる品質のものを指し、主にベトナム中西部の山岳地帯が産地です。
伽羅ができるまでの過程は非常に長く、自然現象その他で傷ついた樹木が、数十年にわたって樹脂を分泌するところからスタートします。
やがて倒れた樹木が土の中に埋まり、さらに長い年月が経つことでようやく伽羅が生成されるのです。
非常に長い時間をかけてできるため、伽羅の希少価値は極めて高く、香りのランクによっても細分化されています。
伽羅の香りは甘く深みがあるとされ、沈香とはまた異なる濃厚な香気が特徴的です。
ほかのどの香木とも似ていない香りが高く評価されており、純金の10倍という驚きの高値で取引されることもあります。
沈香と同様、ワシントン条約の付属書にも掲載され、資源の枯渇が問題視されていますが、それゆえに希少性や価格の高騰は継続中です。
伽羅の目利きには、非常な熟練が必要とされ、良質な伽羅を見極めることは、専門家でなければほぼ不可能とされています。
白檀（びゃくだん）
白檀は、インド・インドネシア・オーストラリアを主な産地とする香木で、特にインドのマイソール地方で採取されるものは「老山白檀」として知られ、最高品質のものとされています。
白檀の香りは甘く爽やかで、熱を加えなくとも自然に芳香を放つところが特徴。白檀は仏教の儀式で用いられる数珠や仏像の彫刻材料としても重宝されています。
白檀の香りは、樹木の部位によって異なり、より根に近い部分ほど強く豊かな香りを放ちます。
香りの主成分は、サンタロールという物質です。
白檀油（サンダルウッドオイル）として知られるオイルの主な作用は、利尿や殺菌です。
また、外気に触れることにより香りが薄れるため、白檀を保管する場合は注意しなくてはなりません。
白檀は半寄生の常緑香木であり、成長するために特定の植物に寄生しなくてはならないため、植林するのが難しいという特性があります。
そのため、自然環境での産出量は減少の一途をたどっており、近年その希少性は高まり、価格高騰が続いているのが現状です。
チップや数珠などの香木も
香木といえば、大きな木の状態でないと買取は不可能だと思われる方もいるかもしれません。
しかし、香木は樹木の種類や重さによって価値が決定するため、小さなものでも買取価格がつく可能性は十分にあります。
香木は、大きな原木の状態だけでなく、小さなチップや数珠などの加工品としても販売されるため、香りや質感さえ良ければ買取対象になる可能性大です。
香木の売却を検討されている場合は、まずは買取業者に持ち込んで、査定を依頼してみるのが良いでしょう。
どんな香木が高額査定に期待できる？
高額査定に期待できる香木には、どのような条件があるのでしょうか。
代表的な香木である、沈香・伽羅・白檀などは高額で取引されていますが、その中でも特に高値をつけられるのが伽羅です。
沈香の中でも最高品質を誇るものが伽羅であり、非常に希少性が高いため、1グラムあたり数万円〜数十万円と大変な高値がつけられるでしょう。
また、香木の木所が明確なものも高額査定が期待できます。
老舗が取り扱った証拠があるものならば、高額な買取価格がつく可能性が高いでしょう。
実は難しい、香木査定…価値高騰とともに増える偽物
近年香木は、中国その他における海外需要の高まりも影響して、価値の高騰が続いています。
良質で出所が保証されているものであれば、ほんの1グラムでも10万円以上の高額で取引されることも珍しくありません。
しかし、香木の価値が高騰するのにともなって、多くの偽物が出回ってしまっている現状には、注意が必要です。
香木の偽物には、普通の木材に香木に似た香りを後付けしたものや、質の良くない香木を高品質のように謳ったもの、おもりを忍ばせて重量を偽ったものなど、多くの種類が存在します。
偽物を見分けるためには、常温環境における香りや重量感と見た目の違和感、手触りや質感など、さまざまな視点から判断する必要があります。
ですが、香木の偽物を見分けるのは、プロでも困難なことがあり、たとえ本物であったとしても本来の価値を見落とされかねないという懸念もあるでしょう。そのため、香木の売却を検討している方は、経験と実績の豊富な査定士へ相談し、確かな目で査定してもらうことをお勧めします。
香木の査定士は、香木の種類や産地、保存状態、市場動向などを把握し、適切な査定額を提示してくれるはずです。
偽物を正確に見分けるためにも、プロに相談するのが間違いないでしょう。
金よりも高い？！香木は希少価値が高く、入手困難
沈香や白檀などの香木は、その希少性と他にない独特の香りによって、非常に高価であることが知られています。
沈香の中でも、特別に質の高いものは伽羅と呼ばれ、時期や品質によっては、同じ重さの金と比較しても数倍の値段で取引される香木です。
香木が高価である大きな原因として、その産出量の少なさがあげられます。
特に伽羅は、ベトナム中西部の限られた地域でのみ見つかり、世界的にもその資源は極めて希少です。
香木は、その希少性と価値の高さから乱獲の対象となり、絶滅が危惧される状況から入手困難となり、さらなる高価格化に拍車がかかっています。
現在ではジンチョウゲ科ジンコウ属の樹木は、ワシントン条約の付属書にも掲載され、種の取引が厳しく制限されるようになってしまいました。
沈香と並んで高価な香木のひとつである白檀の中でも、特にインドのマイソール地方で産出される高品質なものは「老山白檀」と呼ばれています。
この白檀もまた、乱獲や過剰取引による価格高騰で入手困難です。
香木の価格には、香木自体が持つ独特の香りだけでなく、その希少性が大きく反映されています。
沈香・伽羅・白檀…香木の買取はプロの査定士へ相談しよう
香木には沈香・伽羅・白檀などの種類があり、産地や品質によって価格は大きく異なります。
香木の中には純金の数倍以上の高値で取引されるものもあり、高価買取に期待が高まりますが、偽物も多く流通しているため注意が必要です。
香木の真贋を見極め、適正な価格をつけるには、プロの査定士に相談するのが最も確実と言えるでしょう。
