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日本の掛軸の歴史:中国から伝来し独自の文化を作り上げるまで

2024.08.06

日本の掛軸文化は、中国から伝わり独自の変化を遂げてきました。

日本の掛軸では、にじみやぼかし、たらしこみなど繊細な表現を可能とする手法がよく用いられています。その特徴や歴史を紐解いていきましょう。

 

日本独自の文化となった、掛軸の歴史

日本の掛軸文化は古来中国より伝わったとされています。

中国古来の掛軸文化と日本で独自の変化を遂げた掛軸文化の大きな違いは、水墨画の表現方法。

水墨画は、鎌倉時代に日本と中国で禅僧の往来が盛んになった時期に、禅宗とともに伝わり盛んとなりました。中国の水墨画は輪郭線をはっきりと描き、力強い画が多い傾向です。

一方で、日本の水墨画は「にじみ」や「ぼかし」を活かした描き方が主流となりました。また、薄い墨で描いた上に濃い墨をたらして描く「たらしこみ」は、日本独自の水墨画文化です。墨を重ねて濃淡を表現することで、他にはない深い味わいが表現できます。

もう一つ、日本独自に発展した掛軸文化が大和表具です。

表具とは、掛軸を飾れる状態にしたり保存しやすくしたりする役割があります。中国の表装である文人表具はシンプルな作りが特徴です。一方で、大和表具は「草」「行」「真」の3つの形式に分けられます。「草」は中廻しの柱が行よりも細い特徴があります。また、「行」は外廻しが中廻しの天地のみに付いているのが特徴の一つです。「真」は仏仕立てとも呼ばれ、仏教関係で利用されます。

 

平安時代に中国から伝来した掛軸の歴史

掛軸文化は、飛鳥時代から平安時代に中国から伝わったとされています。もともとは仏教を広めるための礼拝道具の一つでしたが、僧侶と貴族の間でも楽しまれるようになりました。巻物型にして桐箱などに入れることで、破損しにくく良い保存状態のまま持ち運びが可能になり、どこででも仏画の掛軸を拝めるようになったことも特徴の一つです。

日本に持ち帰ったのは、遣唐使として平安時代に中国(当時の唐)へ向かった空海といわれています。曼荼羅を持ち帰り、それをきっかけに仏画の制作や掛軸の技術が発展していきました。

 

歴史の流れとともに変化した日本の掛軸文化

鎌倉時代には中国から水墨画が伝えられました。水墨画の流行により掛軸のこれまでの役割である「掛けて拝する」という仏教画としての世界から、花鳥風月の水墨画など日本独自の進化を遂げた美しい美術作品が多く制作されました。

室町時代には、茶道が流行った影響により茶室の床の間に掛軸を飾るケースが増えていきます。日本独自の建築様式である床の間に利用されることで、日本独自の文化として掛軸が大きく進化していきます。茶道をきっかけに来客者や季節の行事によって適切な掛軸を付け替える習慣が根付いていきました。

明治時代になると、掛軸は一般家庭の床の間にも飾られるようになりました。僧侶や貴族の間で楽しまれていた芸術が日本人の生活様式に深く浸透したのが明治時代といえるでしょう。現代では、一般住宅の洋式化が進み和室の床の間が減少した影響もあり、掛軸を自宅に飾る人は減少傾向にあります。ただし、美術館や博物館などでさまざまな掛軸を楽しめることから、和の芸術作品として現代の人々にも愛され続けているとわかるでしょう。

 

日本掛軸の歴史における重要な作品や作家たち

日本独自の進化を遂げた掛軸文化により、美しい作品が日本の掛軸には多くあります。歴史における重要な作品や作家を知ることで、日本掛軸の価値に気づけることもあるでしょう。

 

雪舟

作家名:雪舟(せっしゅう)
代表作:『天橋立図』『秋冬山水画』『破墨山水図』

雪舟は、日本の山水画(水墨画)の時代を作った人物です。1420年、備中国赤浜(現:岡山県総社市)に生まれ、幼いころに地元の宝福寺に預けられたのち、周防国(山口県)に移る30代半ばまでの前半生については明確に分かっていません。1460年に遣使船で中国へ渡航し、現地の禅僧から水墨画を学びました。雪舟の作品は一つ一つのモチーフは荒さを備えた動的なものでありながら、作品全体を見てみるとどっしりと安定感があり、巧妙な構築性を備えています。

 

棟方志功

作家名:棟方志功 (むなかたしこう)
代表作:『勝鬘譜善知鳥版画曼荼羅』『二菩薩釈迦十大弟子』『女人観世音板画巻』

棟方志功は神仏画を多く残しており、今でも人気の画家です。1903年に青森県で生まれ、囲炉裏の煤で目を傷め極度の近眼に。1921年、雑誌「白樺」に掲載されていたゴッホのヒマワリを見て衝撃を受け、ゴッホになるべく油絵画家を志すことになります。しかし、近眼の影響により写生が難しく、奥行きのある構図が創れずに行き詰ってしまいます。その後、川上澄生の木版画に感銘を受け、木版画に転向しました。

 

北大路魯山人

作家名:北大路魯山人(きたおおじろさんじん)
代表作:『西行庵画賛』『蓮図』『吹寄図』

北大路魯山人は多才であり、絵画においては水墨画が非常に人気でした。

1883年、京都上賀茂神社の社家に生まれ、1904年に東京に移り住み日本美術展覧会に千字文の書を出品して1等を受賞しています。その後は、陶芸や漆芸、書、絵画などさまざまな分野で芸術的才能を開花させました。絵画については戦前の一時期に集中的に制作を行い、日本画や南画、水墨画、水彩画など多くの画風で作品を残しています。

 

掛軸には長い歴史があり、素晴らしい作品が多くある

掛軸の歴史は長く、中国から日本へ伝わったあと独自の発展を遂げています。日本・中国どちらも掛軸には高価買取の対象となっている作品もあります。高価買取を狙うのであれば、実績豊富な査定士に相談してみるのがお勧めです。また、複数の査定士に依頼して比較するのも適切な価値を知るための手段の一つです。長い間しまっていた掛軸は傷や破れが生じていることもあるでしょう。

状態がきれいじゃないと価値が付かないと考え、すぐに修復したい気持ちになりますが、まずはそのまま査定士に依頼しましょう。補修によってダメージが大きくなってしまえば価値に悪影響を与えるため注意が必要です。査定に出すときは掛軸の箱があるとなお良いでしょう。また掛軸に落款、署名などがあれば価値がより高まる可能性もあります。自宅で飾っている掛軸の価値を知りたい方はぜひ専門の査定士へ査定を依頼してみましょう。

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