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浮世絵は漫画のルーツになった?!浮世絵に見る、日本マンガの原点

江戸時代から人気を集めている浮世絵。
一方、日本国内だけではなく海外からも高い評価を受けている日本マンガ。
一見共通点などなさそうに見える2つの作品ですが、実は、漫画のルーツは浮世絵であるとする考えがあります。
浮世絵と漫画の共通点を探り、どちらの作品についても理解を深めていきましょう。

浮世絵は漫画のルーツになった?

いまや日本が世界に誇る文化の一つにもなった日本マンガ。その原点は、浮世絵ともいわれているのをご存じでしょうか。
浮世絵が日本マンガのルーツになったといわれる所以は、浮世絵独自の輪郭線にあります。

浮世絵独自の「輪郭線」

江戸時代に庶民の間で流行した浮世絵は、日本独自の描かれ方をしていました。
その一つが、輪郭線です。
リアルさを追求していた当時の西洋絵画では、線が用いられず色の明暗を利用して陰影をつけ、形を表現していました。
一方、平面的に捉えられる日本の浮世絵は、線によって人物や風景を描いています。線で囲んだ部分を、それぞれ単色で表しているのも特徴の一つです。

現代まで描かれている日本の漫画を見てみると、多くの作品が人物や風景などのモチーフを線で描いています。
海外のアニメーション作品を確認してみると、3Ⅾで制作されているため線はありません。
キャラクターをよく見てみるとわかりますが、海外ではアニメーションでも西洋絵画同様に、リアルさを追及していると考えられるでしょう。

気の向くままに描いた画…『北斎漫画』

漫画の祖は、鳥羽僧正(とばそうじょう)の鳥獣戯画ともいわれていますが、漫画を大衆に広めたのは、葛飾北斎(かつしかほくさい)といわれています。
葛飾北斎は、浮世絵師として知られていますが、実は最も有名な日本の漫画家でもあるのです。
世間で『北斎漫画』と呼ばれているのは、北斎のスケッチ画集のことです。
北斎自身が、特別な理由もなく気の向くままに描いた絵という意味を込めて、漫画と名付けたといわれています。そのため、現代における漫画とは、様相が異なっていたと考えられるでしょう。

北斎が描いた画集は、北斎が亡くなった後、1878年までに全十五編の漫画として断続的に刊行されました。描かれていたのは、人物や動植物などをはじめとしたさまざまモチーフの絵で、その数は4000にもおよびます。
この『北斎漫画』は、日本だけではなく、欧州を中心とした海外でも『ホクサイスケッチ』の名で親しまれています。

エドガー・ドガやメアリー・カサットなど、多くの海外芸術家にも影響を与えており、『北斎漫画』は、『冨嶽三十六景』と並ぶ北斎の代表作のひとつといえるでしょう。

心の内を絵にした、『幻燈写心競 洋行』

楊洲周延(ようしゅうちかのぶ)が描いた『幻燈写心競 洋行』では、日本のマンガによく使われる手法が取り入れられており、『幻燈写心競 洋行』がルーツとなっているのではないかと考えられます。
その手法が、登場人物の心の内を背景に描くものです。

『幻燈写心競 洋行』では、洋書を読む女性の後方に円を浮かべ、その中に洋書に登場したであろう美しい海外建築物が描かれています。
洋書を読み夢見る乙女の心の中を、背景で表現しています。
このように、実際の世界と想像の世界をリンクさせた構図は、現代の漫画にも通じる技法です。
この手法により、一つの絵の中で登場人物の様子だけではなく、心の内に秘めた想いといった、複雑な心の描写を描けるようになりました。

 

『幻燈写心競 寄席』楊洲周延
『幻燈写心競 寄席』楊洲周延[出典:早稲田大学文化資源データベース]

 

浮世絵以前の漫画のルーツ『鳥獣戯画』

いまや世界に誇れる漫画大国となった日本の漫画の起源とされているのが、鳥羽僧正の『鳥獣戯画』です。
平安時代から鎌倉時代にかけて描かれた絵巻物で、動物たちを擬人化して描いている特徴があります。
全部で4巻あり、全長は約44mにもおよびます。
とくに有名な甲巻では、ウサギや猫などの動物たちが絵の中を縦横無尽に駆け回る斬新でモダンな雰囲気が描かれているのが魅力です。

『鳥獣人物戯画(第8紙 – 第10紙)』[出典:wikipedia]

『鳥獣戯画』を描いたのは、平安後期の高僧である鳥羽僧正とする説が広く知られていますが、確証はありません。
各巻で筆致が異なることから、複数の絵師によって描かれたのではないかとする見方もあります。

平安中期の比叡山の僧である義清が、『今昔物語集』に「嗚呼絵」(戯画)をよく描いたと記していることや、戯画が多くの寺院に伝わっていることから、絵の才に優れた僧侶が余技として描く伝承があったのではないかとも考えられています。

 

日本の漫画文化の1つは浮世絵にあった

日本国内のみならず海外でも絶大な人気を誇る日本マンガ。
そのルーツは、江戸時代の浮世絵にあるとされています。
浮世絵の特徴であり魅力の一つである輪郭線を用いて描く手法は、現在の漫画にも活用されています。
また、登場人物の背景に回想シーンを浮かべる手法も、江戸時代の浮世絵が原点とされているのです。
浮世絵について詳しくない人でも、漫画のルーツであり、共通点を持っていると知ると、親しみが湧いてくるのではないでしょうか。

漫画と共通する特徴を気にしながら浮世絵鑑賞を楽しむと、新たな発見ができるかもしれません。
浮世絵を鑑賞する際は、ぜひ漫画にも活かされている輪郭線や回想シーンの描き方にも注目してみましょう。

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