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浮世絵が江戸時代に流行したのはなぜ?庶民の一大ブームに迫る

今では、希少価値の高い美術品としてのイメージが強い浮世絵。
江戸時代の初期から後期までの300年もの間、浮世絵は人々にとって身近な存在であり続けました。
浮世絵とひと口にいってもさまざまなジャンルが存在します。
浮世絵に描かれた題材を知ることで、流行の理由が見えてくるでしょう。

 

江戸時代に浮世絵が流行した理由とは

ジャンルが多彩な浮世絵は、現在では芸術品として人々に親しまれていますが、江戸時代には、庶民も楽しめる娯楽でした。浮世絵が、日本だけにとどまらず海外でも人気を集めたのには、どのような理由があったか気になる人もいるでしょう。浮世絵が流行った理由を知ることで、より作品の魅力が深まります。

浮世絵に描かれた身近な題材

浮世絵が江戸時代の民衆から人気を集めた理由の一つに、身近な題材が描かれていたことが挙げられます。
浮世絵では、江戸時代の自然豊かな風景を描いた風景画、美しい花や鳥を描いた花鳥画、歌舞伎役者の姿を描いた役者絵、戦場で奮起する武士を描いた武者絵、力士の勇猛な姿を描いた相撲絵などが描かれていました。

例えば、日本特有の四季折々の景色を描いた風景画。
春には華やかで美しい桜が、夏には海や川のせせらぎとともに生き生きとした新緑が、秋には眩しいくらいの紅葉や収穫の様子が、冬には真っ白な雪が人々の暮らす町に降り積もる様子などが描かれており、日本の四季の美しさと人々の暮らしがよりリアルに伝わるでしょう。

当時を生きる人々の身近にあったものが題材となっていたことで、多くの人が親しみを感じられたといえます。
平和なときが長く続いた江戸時代は、町民文化が栄え、人々は娯楽を求めていました。
そこに登場した浮世絵は、時代にあった楽しみの一つであったといえるでしょう。

木版画技術の向上

浮世絵が民衆の間で流行した理由として、木版画技術の向上が挙げられます。
江戸時代、木版画技術が発展したことで、浮世絵は大量生産が可能になりました。そのため、浮世絵が安価で出回るようになり、庶民が入手しやすい状況が生まれました。

また、木版画が開発された当初は、墨一色を使った白黒で摺られています。
時代とともに技術が向上していき、墨絵に筆を使って着色していく丹絵や紅を使用した紅絵が描かれるようになり、その後、絵具に膠や漆を混ぜた漆絵も登場し、多様な手法が誕生していきました。

さらに技術が発展していき、多色摺りの錦絵が開発され、浮世絵の流行はピークに達しました。
錦絵は、浮世絵師の鈴木春信が研究を重ね完成させた技法といわれています。多色摺りが可能になったことで、浮世絵の表現方法が一気に広がったといえるでしょう。
多彩な表現が可能になった浮世絵は、より人々の興味を引きつけ、大衆から人気を集めていました。

庶民に広がった絵画鑑賞

芸者や歌舞伎役者などを描いた役者絵は、浮世絵の中でもより庶民の身近にありました。
歌舞伎は、当時のエンターテイメントの中心であり、歌舞伎役者は、現代でいうアイドルのような存在です。
浮世絵では、歌舞伎役者の華やかな衣装や表情が生き生きと描かれており、江戸時代の大衆を魅了していました。

浮世絵には、ブロマイドやファッション誌のような役割もありました。
木版画技術の発展により安価で手に入るようになったことから、人気歌舞伎役者の絵を自宅で鑑賞したり、描かれた人物のファッションを真似したりと、さまざまな楽しみ方が生まれたといえます。
浮世絵は、流行の最先端を知るための資料であったともいえるでしょう。

なお、現代では10,000円ほどで購入できる浮世絵が、江戸時代では20文前後で販売されていました。
当時、蕎麦1杯が16文程度であったため、現代の価格に直すと数百円から1,000円ほどで浮世絵が購入できたと考えられます。

 

現在まで高い人気である「ジャポニズム」

ジャポニズムとは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、西洋の芸術や文化に日本の要素が取り入れられ、西洋社会に影響を与えたことを指します。
この期間、日本の浮世絵や陶磁器、木工品などの美術品がヨーロッパや北アメリカで注目され、西洋の芸術家やデザイナーたちに大きな影響を与えました。
ジャポニズムの特徴は、日本の美術や工芸品に見られる独特のデザインや技法が西洋の芸術作品に取り入れられたことです。
特に、浮世絵の影響は顕著で、その明るく繊細な色彩や平面的な表現、独特な構図が、印象派やポスト印象派などの西洋の芸術に影響を与えました。

ゴッホたちも惚れ込んだ浮世絵

ゴッホは、パリで浮世絵を鑑賞し、その鮮やかな色彩や構図に魅了されたといわれています。
当時の西洋では、肖像画や宗教画、戦争画などの題材が多く描かれていました。
日本の浮世絵は風俗画と呼ばれるジャンルで、人々の暮らしをメインにした絵画です。
西洋にはなかった題材を描いていた点も、西洋の画家たちに大きな衝撃を与えたと考えられるでしょう。

西洋画家の中でもゴッホは特に、熱狂的な浮世絵愛好家であったといわれています。
ゴッホの大胆な構図や鮮やかな色使いは、浮世絵からインスピレーションを受けているといわれるほどです。
弟のテオに向けた手紙の中には、葛飾北斎の名が度々登場したり、浮世絵の話題がよく綴られていたりしました。
ゴッホの作品である『タンギー爺さん』の背景にも、浮世絵が登場しています。
弟と2人暮らしをしていた際には、浮世絵の収集を熱心に行っており、浮世絵への大きな愛が伝わってきます。

国内外の展覧会も人気

浮世絵は、国内のみにとどまらず、海外でも高い評価を受けており、コレクターも多くいるなど、その人気は、国内外で常時展覧会が開催されるほどです。
浮世絵人気が高まる中、ひときわ注目を集めているのが「春画」です。
葛飾北斎が描いた『蛸と海女』は、グロテスクな内容といわれることもある作品ですが、19世紀後半にフランスの美術批評家であるエドモン・ド・ゴンクールが評価して以来、ヨーロッパの美術界では、有名な作品となっています。

日本における春画は、19世紀ごろからタブー視されていました。
しかし近年、海外で春画を題材にした研究書が多数出版されたことをきっかけに、春画コレクションを対象としたリサーチが行われています。
このことから、春画に対する興味が人々の間に広がりつつあるともいえるでしょう。

 

時代を超え世界へ広がる、浮世絵の人気

日本の代表的な文化である浮世絵は、時代を超えて世界中で愛される芸術品です。
海外からの評価が高いとはいえ、日本でも古くから親しまれている作品であるため、国内で鑑賞する機会も多くあります。
浮世絵の時代背景を知ると、より楽しく鑑賞できるでしょう。

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