骨董品と聞くと、高価なものや希少なものを想像して、意外なほど身近にあるのに気が付かないことがあります。
例えば、実家の蔵に使われず保管されている家具や食器、絵画や掛け軸などの中に、先祖・家族から伝わる骨董品が眠っている可能性があるのです。
目次
実家の蔵にある骨董品を買い取ってほしい
最近は実家に蔵がある家は少なくなってきました。
蔵がある場合には、先祖や家族によって大切にされていた骨董品が、再び日の目を見ることを待ち、眠っている可能性があります。骨董品とは、古いものの中で、特に希少性や芸術的・文化的な価値が高いものを指すのが一般的です。
もしも、遺品の整理や相続、物件売却などで蔵の整理が必要になった際に、価値が知られていない骨董品は、そのまま捨ててしまうかもしれません。
また、不用品もすべてまとめて買い取ってほしい場合もあるでしょう。
蔵にある品物が骨董品かどうか分からないとき、不用品の処分も兼ねて買い取ってほしい場合など、どう対応するべきなのでしょうか。
骨董品らしきものが出てきたとき
実家の蔵を整理していると、骨董品らしきものが出てくることがありますが、専門的な知識のない一般人には、価値のあるものかどうか判別できません。
骨董品は古いもの(一般的には100年以上前のもの)かつ、高い文化的・美術的価値を持つものとされ、その価値は作者や製作年代、保存状態などさまざまな要素によって決まります。しかし、蔵に眠っている骨董品らしき品物の価値を正確に見極めるのは困難です。
このような場合には、いくつかの方法が考えられます。
骨董品買取業者へ相談
何事も、困ったときにはまず専門家の意見が大切です。
骨董品らしきものを発見したら、骨董品買取業者に相談するのが良いでしょう。
骨董品買取業者には、骨董品の種類や価値に精通した専門家がおり、骨董品の適正な価値を査定してくれます。ただし、買取業者によって専門とする骨董品の種類が異なるため、適正な価格を見定めるためには、複数の業者への見積もり依頼がお勧めです。
また、出張査定や宅配買取のサービスを提供している業者もあり、蔵を整理したい場合に重宝します。
遺品整理・不用品回収業者へ相談
何らかの理由により、骨董品回収業者に相談するのが難しい場合や、骨董品以外の物品も一緒に処分したい場合などは、遺品整理・不用品回収業者へ相談する選択肢もあります。
遺品回収業者・不用品回収業者であれば、蔵や倉庫の中のものをまとめて引き取ってくれるため、処分が目的であれば非常に便利です。しかし、回収業者の中には、骨董品の査定や買取に対応してくれる業者もありますが、査定価格の理由などを詳しく教えてくれない場合もあります。
また、回収が専門の業者では、骨董品の価値を見逃すこともあり、価値の高い骨董品を安く買い取られてしまうリスクも考慮すべきです。
蔵の整理のために遺品整理・不用品回収業者に依頼する場合は、事前に費用や条件を詳細に確認しておくことをお勧めします。
ネットオークション、フリマなどで売却
自分である程度の価値を見極められるものを売る場合や、どうしても希望の金額以上で売りたい場合には、ネットオークションやフリマアプリ・フリーマーケットなどで自ら売却する方法もあります。
ネットオークションやフリマアプリでの売却は、査定のために業者に来てもらう手間が省けることや、自分で価格を設定できる点がメリットです。
買い手との条件がうまく合致すれば、買取業者に依頼するよりも高い値段で売れる場合があります。
しかし、実は高価な骨董品の価値を知らずに安く売ってしまったり、いつまでも売れなかったりといったリスクがあると理解しておかなければなりません。売却や発送など、対応に手間がかかることもデメリットです。
価値があるものがあるか全く分からないとき
実家の蔵の中には、ひょっとしたら値打ちの高い骨董品が眠っているかもしれませんが、その価値を的確に判断するのは非常に困難です。
蔵や倉庫の中にあるものの中に骨董品があるか分からない場合は、以下のような手順で対応してみてはいかがでしょうか。
02:骨董品の可能性がある場合、サイン・落款や付属品を確認してみる
明らかに骨董品ではないものを分別したら、骨董品の可能性があるものにサインや落款、箱や鑑定書などの付属品がないかどうかを確認します。
作家が作品に記した署名や印のことを落款といい、サインや鑑定書と同様に作品の年代や産地を判断する有効な手がかりとなります。
また、箱や袋、証明書、鑑定書などは、作品の真贋や保存状態を証明する役割を果たしてくれるでしょう。
03:骨董品買取業者へ相談してみる
蔵から出てきた骨董品と思われる品物が、本当に骨董品の可能性があれば、骨董品買取業者に持ち込んで相談してみましょう。
骨董品かもしれないと分かっただけでは、まだどの程度の価値があるものなのか分かりません。
実際にどれくらいの価値があるかは、専門知識と経験を持つ業者によって判断してもらうのがお勧めです。査定金額の根拠を尋ねられる点も利点といえるでしょう。
事前にどのような骨董品を査定してほしいのかを伝えておくと、査定がスムーズに進行します。また、複数の業者に相談して、おおよその相場を知っておくことも大切です。
04:ネットオークションなど自分で売却を試みる
骨董品買取業者で、骨董品としての価値はないと判断された場合や、自分で価格を設定して売却したい場合には、ネットオークションやフリマサイトなどを利用しましょう。
骨董市やフリーマーケットに参加できるのであれば、そこで売却するのもお勧めです。
オークションやフリマであれば、骨董品としての価値がないものでも、必要としている人がいる場合もあります。買取業者で価格がつかなかった品物が、意外にも高く売れることも珍しくありません。
ただし、売却にかかる手間や、値下げ交渉への対応など、それなりの労力がかかることを念頭におきましょう。
05:遺品整理・不用品買取業者へ引き取ってもらう
複数の買取業者で骨董品としての値打ちがないと判断され、それでも処分や売却を進めたい場合は、遺品整理・不用品買取業者へ引き取ってもらうことを検討しましょう。
遺品整理業者とは、亡くなった人の所有していた物品を、貴重品や形見・不用品などに分類・整理する専門業者を指します。
遺品を手早く分類して蔵のものをすべて持っていってくれるため、なるべく時間をかけず効率的に遺品を整理したい場合に便利です。
一方で、不用品回収業者は、家や倉庫にある不用品を処分する業者であり、品物の仕分けや分類は、依頼者側で行う必要があります。
すぐに蔵を整理したいときにはどうすればいい?
遺品整理や相続、物件売却などの理由で、すぐにでも蔵を整理したい場合には、どうすれば良いのでしょうか。
蔵や倉庫の中に骨董品らしきものがある場合は、まずは骨董品買取業者に相談するのがお勧め。骨董品の価値に詳しい専門家が、適正価値を査定し買い取ってくれます。
査定に来てもらう前に、骨董品の量や保存状態などを伝えておくと、スムーズに査定・買取作業を済ませられるでしょう。
業者によっては家具や食器、衣類、雑貨、家電などを買い取ってくれたり、買取業者を紹介してくれたりする場合もあります。処分したい物品が多い場合は、出張買取サービスを依頼することも可能です。
先祖・家族が大切にしてきた蔵だからこそ、整理は慎重に行いたい
蔵の中には、先祖・家族が大切にしてきた品物が保管されています。
遺品整理や相続・物件売却そのほかの理由で、蔵の中を整理する必要がある場合は、形見の品の選別をして、売却・処分できるものは、なるべく専門の業者にお願いしましょう。先祖・家族が大切にしてきたものが収められた蔵だからこそ、整理や処分は慎重に行いたいものです。