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人気の浮世絵・武者絵は高価買取が期待できます

浮世絵はさまざまな題材を描き、美人画や風景画などいくつもの人気ジャンルがあります。
その中でも武者絵は、国内外で高い人気を得ているものです。武者絵は、江戸時代から明治時代にかけて多く制作され、次々と人気絵師を生み出しました。

武者絵は、国内でも海外でも評価が高く、慎重に業者を選べば高価買取も期待できるジャンルです。作品の状態や絵師・描かれた題材・描かれた年代などにより、価格は大きく変動します。そのため、真贋や価値を適正に見極められる買取業者を選ぶことが大切です。

 

武者絵の浮世絵は高価買取のチャンス

武者絵の浮世絵は人気のジャンルであり、作家や作品によっては高価買取が期待できます。
有名な絵師の作品や保存状態の良い作品には高値がつきやすく、鑑定書や付属品の有無などにより価格が変動するのが一般的です。

作品の価値を適正に査定できる買取業者に持ち込むことで、高価買取のチャンスと巡り会えるかもしれません。
武者絵の浮世絵を買取してもらう際は、専門の買取業者に依頼しましょう。

武者絵とは

武者絵とは、歴史や伝説・神話に登場する武士や英雄の姿、戦いが描かれた絵を指します。
江戸時代から明治時代にかけて、武者絵は多くの浮世絵師の手によって描かれました。

武者絵の代表的な絵師として、浮世絵を確立させた菱川師宣(ひしかわもろのぶ)や、武者絵の最盛期を作り上げたといわれる歌川国芳(うたがわくによし)などが挙げられます。武者絵は、美人画や風景画と比較しても遜色ないほどの人気を誇り、徳川家以外の武将を英雄視することを危惧した江戸幕府により、規制の対象にもなりました。

武者絵は買取してもらえる?

武者絵は国内外で人気の高いジャンルであり、買取業者にて査定・買取を依頼できます。
買取価格は、作品の状態や作者・描かれた時代などにより変動するため、武者絵の知識や査定の経験が豊富で、作品を適切に評価できる買取業者を選ぶことが大切です。

 

有名浮世絵師も描いた、武士の世界

浮世絵の中でも人気のジャンルである武者絵は、数々の有名浮世絵師により描かれました。
歴史や伝説の中で語られてきた多くの武将や英雄を、名のある絵師たちはどのように描いたのでしょうか。

菱川師宣

菱川師宣は、浮世絵の先駆者として語られることの多い絵師であり、江戸時代前期に活躍しました。
1630年ごろ(寛永年間の中期)に、現在の千葉県鋸南町保田で生まれたと推定され、幼少期から絵の才能を発揮し、狩野派や土佐派などに触れ、独学に近い形で絵を修行したのち江戸に出ます。

江戸に出てからは絵本の挿絵で人気を博しました。
挿絵では市井の女性や名所の風景などを木版画で描き、これが浮世絵へと発展していきます。
菱川師宣が好んで描いた題材は江戸の庶民であり、中でも「見返り美人」は浮世の女性を色鮮やかに描いた肉筆画で、彼の代表作といえるでしょう。

また、彼の作品には『武家百人一首』や『大江山酒呑童子図』、『大和武者絵』など、多くの武者絵も残されています。
菱川師宣は「墨摺り(すみずり)」という技法で武者絵を多数制作しました。
墨摺りとは、墨一色で版画を刷り、濃淡や線のタッチだけで多彩な表現を可能にする技法です。

さらに、墨で表現された絵の上に色彩を加える技法も駆使し、色合いや雰囲気などをより細やかに描き出すことも得意としていました。国内外で、今なお高い人気を誇る浮世絵を創始した功績は計り知れません。

勝川春亭

勝川春亭(かつかわしゅんてい)は、江戸時代後期に活躍した浮世絵師で、武者絵や役者絵で名を馳せた勝川春英の門人です。
本名は、山口長十郎(中川長十郎との説もあり)ですが、勝川を称し、松高斎や戯墨庵・耕煙山樵・及壺・宮山人などの号を持ちました。

勝川春亭は数多くの錦絵(木版画浮世絵の一種で分業が特徴)を描き、役者絵や美人画・名所絵など多様な作品を残しましたが、錦絵で最も多く描いたのが武者絵でした。2枚や3枚の絵を横に連ねて一つの画面を作る「二枚続」や「三枚続」など、武者絵としては斬新な手法を積極的に取り入れ、迫力ある作品を残しています。勝川春亭の用いた形式は、次の世代の歌川国芳を輩出する土台となりました。

代表作のひとつである武者絵『巴御前武蔵三郎左衛門有国(ともえごぜんむさしさぶろうざえもんありくに)』は、平家の残党である武蔵三郎を、源義仲軍の女性武将・巴御前が討伐するシーンを描いた作品です。

巴御前の勇敢さや、討たれる武蔵三郎の悲壮さを迫力ある画面に表現しています。
また、『石橋山合戦(いしばしやまかっせん)』は、源頼朝軍の佐々木高綱が、殿(しんがり)として平家軍の追撃を立ち阻む様子が激しいタッチで描かれた、三枚続の大作です。

歌川国芳

歌川国芳(うたがわくによし)は、1797年(寛政9年)ごろに江戸で生まれました。
幼少期から浮世絵に親しみましたが、12歳ごろの作品である『鍾馗提剣図(しょうきていけんず)』が人気浮世絵師の歌川豊国に高く評価され、豊国のもとで修行に励むことになります。

しかし、師である豊国や兄弟子の歌川国貞の人気に追いつくことのできない不遇の時代が続きました。
歌川国芳にとっての転機は、1827年ごろに中国の古典小説『水滸伝』の登場人物を描いた『通俗水滸伝豪傑百八人之壹人(つうぞくすいこでんごうけつひゃくはちにんのひとり)』でした。

江戸でも人気のあった水滸伝の登場人物を一人ひとり描いたこの作品がきっかけで、彼は「武者絵の国芳」という異名を獲得します。歌川国芳の武者絵は、画面から飛び出さんばかりの迫力ある構成と、躍動感あふれる人物描写が特徴でした。

『通俗水滸伝豪傑百八人之壹人』の一つ『浪裏白跳張順(ろうりはくちょうちょうじゅん)』は、水滸伝の登場人物である張順を描いた作品で、作中の豪傑たちのダイナミックな描写には、歌川国芳による武者絵の特色が存分に発揮されています。

また、風刺やユーモアを交えた作品で江戸幕府を批判し、江戸町人の人気を得たという反骨精神も、彼の魅力を物語る一面といえるでしょう。

 

武者絵には歴史上の人物も数多く描かれた

武者絵には、多くの人々に馴染み深い、歴史上の人物も数多く描かれています。
太平の世である江戸時代では、戦国時代の武将は伝説上の人物のようになっていたのでしょう。
有名な浮世絵師たちによって描かれた、歴史上の人物を画題とした作品とは、どのようなものでしょうか。

『加藤清正公図』(葛飾北斎)

『加藤清正公図』は、ゴッホやドガにも影響を与えたとして世界的にも有名な、葛飾北斎による作品です。
葛飾北斎は、1760年(宝暦10年)に現在の東京都墨田区に生まれ、幼いころから絵を描くことに熱心でした。

成長して浮世絵の彫師として下積みの時代を送りますが、あるとき絵師になることを決心し、勝川春章の門人となりました。19歳ごろから勝川春朗として錦絵を世に出しますが、その後は勝川派から離れ、美人画や風景画・妖怪絵など多彩な作品を残しています。

そんな葛飾北斎が40歳のときに描いた肉筆の武者絵が『加藤清正公図』です。
加藤清正は、豊臣秀吉の先鋒として活躍した戦国武将で、秀吉の死後は徳川家康に従いました。関ヶ原の戦いの後は肥後熊本藩主となり、現在の熊本城を築城した人物としても有名です。

『加藤清正公図』は、葛飾北斎の武者絵の中でも傑作とされており、猛将らしい清正公の気迫や宴席での余裕ある雰囲気などを巧妙に描いています。色彩や構図にも独特の美しさがあり、葛飾北斎の画力がいかに優れているかを感じられるでしょう。

『藤原保昌月下弄笛図 』(月岡芳年)

月岡芳年(つきおかよしとし)は1839年(天保10年)に生まれ、幕末から明治半ばにかけて浮世絵師として活躍しました。
本名を月岡米次郎(つきおかよねじろう)といい、12歳で歌川国芳に弟子入りし、武者絵や役者絵を次々と発表します。

27歳のときに、兄弟子の落合芳幾と競作した『英名二十八衆句』は、その凄惨な流血描写や死体描写から「血みどろ絵」や「無惨絵」と呼ばれ、江戸川乱歩や三島由紀夫など後世の文学者らの興味を集めたことでも有名です。月岡芳年は、幕末から明治にかけて激動の時代を生き、戊辰戦争や西南戦争などの戦争も錦絵に描きました。

月岡芳年が1883年(明治16年)に残した大判の三枚続が『藤原保昌月下弄笛図』です。
傑作のひとつに数えられるこの作品は、盗賊の「袴垂(はかまだれ)」が、貴族であり優れた武人でもある藤原保昌(ふじわらのやすまさ)を切り殺そうと隙をうかがうも、笛を吹きながら付け入る隙を与えない保昌を相手に、動けずにいる緊迫した場面を描いた作品です。多くの分野で多彩な才能を見せる月岡芳年は、浮世絵の人気を支えた歌川国芳にも比肩しうるほどの人気を誇っています。

『武田上杉川中島大合戦』(歌川国芳)

江戸時代後期に活躍した歌川国芳は、30歳ごろに江戸で流行していた中国の小説『水滸伝』の登場人物を描いた『通俗水滸伝豪傑百八人之壹人』で一躍人気絵師となりました。歌川国芳の出世作として知られるこの作品は、その後の水滸伝ブームの火付け役となりました。

そして、「武者絵の国芳」とあだ名された歌川国芳の、躍動感あふれる大胆な構図と類まれな画才が存分に発揮された作品が『武田上杉川中島大合戦』です。
武田信玄と上杉謙信との間で5度にわたり繰り広げられた川中島の戦いは、1561年(永禄4年)に行われた4戦目に佳境を迎えます。この合戦における最大の見どころは、何といっても武田信玄と上杉謙信の一騎打ちでしょう。

画面右の謙信が斬り掛かり、画面中央の信玄がそれを軍配で受け止める場面が、流れる川の激しさとともに大迫力で描かれています。鮮やかな色彩とダイナミックな構図で見る者を惹きつけるこの作品は、「武者絵の国芳」の真骨頂といえるでしょう。

 

人気の浮世絵・武者絵の買取は、プロの査定士へ相談を!

武者絵の浮世絵は、歴史や伝説上の人物の活躍、有名な合戦や物語の一場面を描いた絵です。
江戸時代から明治時代にかけて、多くの人気浮世絵師がさまざまな武者絵を描き、好評を博しました。武者絵は愛好家が多数おり、海外での人気も高いため、優良な買取業者を選べば高価買取が期待できます。

人気浮世絵師が描いた作品には高値がつきやすいですが、落款や署名があればさらに価値が高まるでしょう。保存状態や付属品の有無も価格を左右するため、保管の仕方に気をつけなければなりません。

また、一点物である肉筆画や、木版画の初摺りも、希少価値という観点から評価額が高い傾向があります。
適正な価格をつけてもらうためには、プロの査定士に見てもらうのが最適です。
人気の浮世絵・武者絵の買取はプロの査定士のいる浮世絵買取店に相談してみてはいかがでしょうか。

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