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海外にも浮世絵師がいた?知られざる外国人浮世絵師たち

江戸時代は、1603年から1868年と265年もの長い年月、平和で安泰な時代でした。
長く平和な時代の中で人々は娯楽を求め、その一つとなったのが浮世絵です。
江戸時代初期から後期、そして現代に至るまで人々の娯楽として長く親しまれてきた浮世絵。

日本の伝統的な浮世絵が日本の開国を機に、どのように世界へ影響を与えたのか気になる人も多いでしょう。
また海外では、浮世絵に衝撃を受けた外国人たちが浮世絵師を目指す動きもありました。

 

日本の浮世絵に魅せられた、外国人浮世絵師たち

19世紀後半、日本の鎖国が終わると日本の芸術品や工芸品は、海を渡りヨーロッパやアメリカの画家たちに大きな衝撃を与えました。
浮世絵をはじめとした日本の美術品に見られる技法は、美術品以外にも建築やインテリアなどのさまざまな分野に影響を与えました。

それまでの西洋美術には見られなかった、自然への慈しみや余白の美しさ、そして非対称な表現などは、その後の西洋美術の画家たちの作風にも表れています。

ヘレン・ハイド

作家名:ヘレン・ハイド
生没年:1868年-1919年
代表作:『母と子』『田圃から』

ヘレン・ハイドは、1868年アメリカ合衆国のカリフォルニア州で生まれた女性版画師です。
ヘレン・ハイドは、1899年に来日し、翌年にはエミール・オルリックより木版の技術を学んでいます。
のちに、幕末から明治時代に活躍した日本画家の狩野友信から日本画の技術を学び、浮世絵師となりました。

ヘレン・ハイドは、日本の風景や日常生活を題材にした作品を制作し、その繊細かつ精巧な技術により注目を集めました。
中でも、当時の日本風俗を西欧人女性の視点から描いた『母と子』は、多くの日本人女性の共感を呼び、高い評価を得ています。

エミール・オルリック

作家名:エミール・オルリック
生没年:1870年-1932年
代表作:『日本の摺師』『日本の絵師』

エミール・オルリックは、1870年オーストリア生まれの版画家です。
幼いころから絵の才能を発揮し、私立絵画学校やミュンヘン美術院で美術や歴史画を学びました。
在学中に日本の浮世絵に強い影響を受け、エッチングやリトグラフなどの版画制作も学んでいます。

世界各地を旅しながら新しい技法を次々に学んでいき、一つのスタイルやジャンルにとらわれることなく、絵画作品を制作していました。
版画家としては、風景画や肖像画などさまざまな作品を制作しており、特に人物画において高い評価を得ています。
なお、エミール・オルリックは、狩野友信から日本画の筆法を学んでおり、その技法をヘレン・ハイドに教えています。

オルリック作「狩野友信」(1901)
オルリック作「狩野友信」(1901)

 

フリッツ・カペラリ

作家名:フリッツ・カペラリ
生没年:1884年-1950年
代表作:『柘榴に白鳥』『濠端の松』

フリッツ・カペラリは、1884年オーストリア生まれの版画家です。
第一次世界大戦の影響により、帰国できず日本に滞在していたフリッツ・カペラリは、1914年に在日オーストリア・ハンガリー大使館で、日本の風景をモチーフにした絵画の個展を開催しています。

1915年、新しい絵を描くための参考資料として複製の浮世絵を探しているとき、京橋にあった渡辺版画店で、版元の渡辺庄三郎と出会いました。
フリッツ・カペラリは、渡邊庄三郎にすすめられ、木版画の制作を始めたといわれています。
また、渡邊庄三郎と協力し、西洋の技法と日本の伝統的な技法を融合させた「新版画」を確立させました。

フリッツ・カペラリの作品は、日本の風景や美人画、花鳥画などが中心です。
葛飾北斎や鈴木春信、伊藤若冲などの影響があったことが作品を通して感じ取れます。

エリザベス・キース

作家名:エリザベス・キース
生没年:1887年-1956年
代表作:『朝鮮の人』『寺の賑い(朝鮮、金剛山)』

エリザベス・キースは、1887年スコットランド生まれの版画家です。
28歳のころ、日本で新東洋と呼ばれる雑誌を刊行していたロバートソン・スコットと結婚していた姉のエルスペットを訪ねて、初めて来日しました。
日本で見た風景や風俗に感動したエリザベス・キースは、浮世絵の技法を学び始めました。

その後、版元の渡邊庄三郎と出会い、木版画を多数制作しています。
姉と朝鮮や中国、シンガポール、フィリピン、東南アジアを旅しながら、各国の風景や暮らしを木版画で表現しました。
エリザベス・キースの作品は、高い描写力や原色を使った鮮やかで装飾的な色彩、構図の安定性などが特徴で、臨場感のある版画が多く残されています。

リリアン・メイ・ミラー

作家名:リリアン・メイ・ミラー
生没年:1895年-1943年
代表作:『雨中の傘』『紅葉の滝』

リリアン・メイ・ミラーは、1895年アメリカ生まれの女性版画家です。
9歳のころから3年間、狩野友信に日本画の筆法を学んでいます。
のちに、12歳からは歴史画を得意とする島田墨仙から水墨画や日本画を学び、「玉花」の号を与えられました。

1920年ごろ、渡邊庄三郎と出会い、木版画の制作を始めました。
リリアン・メイ・ミラーの作品には、浮世絵の影響を受けているものが多くあります。

このほかにも、『芝居小屋の通り』を描いたバーサ・ラムや、池田輝方・池田蕉園に師事したポール・ジャクレーなどがおり、多くの外国人浮世絵師が活躍していたとわかるでしょう。

 

多くの外国人を魅了したジャポニズムの影響

ジャポニズムとは19世紀後半〜20世紀はじめに、日本の美術品が西洋の芸術に影響を与えた現象を指します。
西洋の芸術家たちは、日本美術からインスピレーションを得て、それぞれの作品を制作しています。

ゴッホやモネなどのように、浮世絵の手法を取り入れた画家もいれば、実際に浮世絵を描いた画家(浮世絵師)もいることがわかりました。
現代のように、まだ日本が諸外国と頻繁に行き来していない時代や、戦争があった時代でも、こうして浮世絵に魅せられた外国人絵師がいたのです。

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