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浮世絵に描かれた兎たち…兎は古来より神聖で縁起物だった

日本に古くから存在する兎は、浮世絵のモチーフとしてもたびたび登場します。
古来より神聖で縁起物とされてきた兎について知ることで、より浮世絵の深い楽しみ方を身につけられるでしょう。
兎がモチーフとなっている浮世絵とともに、兎の説話や童話などの意味についても理解を深めることをお勧めします。

日本に古来からいた、兎

浮世絵にも描かれている兎は、いつごろから日本にいるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
日本では、各地に点在している縄文時代の貝塚から兎の骨が出土していることや、古事記の『因幡の白兎』に登場していることから、その時代にはすでにかなりの数の兎が生息していたと考えられます。
日本の固有種であるニホンノウサギは、灰色や褐色の毛色をしており、冬の積雪地帯では白毛に生え変わります。

兎は、日本に限らず世界各国でよく擬人化されて童話や説話のモデルとして利用されているのが特徴。日本では、月面の模様が餅つきをする兎に見えていたことから、兎は月に棲んでいるという説話が仏教や道教の説話、民間説話に残されています。

また、兎は山の神の使いともいわれています。
日本の各地で兎にまつわる行事が行われており、人が暮らす里と神や動物がいる山を自由に行き来する様子から、境界を超える神使であると考えられてきました。

『因幡の白兎』に登場する兎は、オオクニヌシノミコトに助けられた後、感謝の言葉とともにオオクニヌシノミコトがヤカミヒメと結ばれる予言を伝え、2人の仲を取り持ちます。
この神話の内容から、兎は人のご縁を結ぶ導きの動物としても表現されることが多くなったのです。

『金太郎』に登場する兎

金太郎とは、坂田金時の幼名であり、金太郎を主人公とする昔話や童話のタイトルでもあります。
金太郎の童話として有名なエピソードも、実在した坂田銀時の生い立ちになぞらえているとされています。

金太郎は、小さいころから力持ちで、熊と相撲をとったり、鹿や猿、兎などと野山を駆け回ったりして遊んでいました。
ある日、いつものように動物たちと散歩をしていると川につきました。
橋がないため動物たちが渡れずに困っていると、金太郎は川辺で育つ大木を引き抜き川に渡して橋にしたのです。

これを見学していた侍が感心して、金太郎に腕相撲を挑み、金太郎は侍に腕相撲で勝利します。
京都から来たこの侍は、強い人を全国で探し回っていました。
そして、力比べで勝利した金太郎を京都に連れていき、のちに坂田金時という立派な侍に育てたとされています。

有名な説話が多く存在する金太郎は、浮世絵のモチーフとしても多く描かれていました。
鳥居清長(とりいきよなが)や喜多川歌麿(きたがわうたまろ)、歌川国芳(うたがわくによし)など多くの人気浮世絵師にも描かれています。

『かちかち山』に登場する兎

かちかち山は、おばあさんを殺したタヌキを、おじいさんに代わって兎が成敗する話です。
かちかち山が民話として成立したのは、室町時代後期とされています。
この民話では、兎は知恵者で人の味方として描かれており、タヌキは人をだましたり化かしたりする者として描かれているのです。

かちかち山の物語では、兎がタヌキを懲らしめる描写が多くあります。
芝刈りに誘ったタヌキの背中に火をつけ大やけどを負わせ、とうがらし入りの味噌を薬と偽って背中に塗りたくり、タヌキは痛みで苦しみました。
兎はさらにタヌキを漁に誘い、泥の船に乗せると海で船が溶け出し、タヌキは溺れてそのまま死んでしまいます。

かちかち山では、日本を含む世界各国で古くから裁判の一種として用いられてきた火責めや水責めなどが行われており、物語の中で兎が裁判官となりタヌキの罪を罰しています。残酷な物語に聞こえますが、悪いことをした者には罪が与えられるというメッセージが込められているといえるでしょう。

 

『月百姿 玉兎』月岡芳年
浮世絵にもたびたび兎の姿が見られる-『月百姿 玉兎』月岡芳年[出典:演劇博物館デジタル]

 

浮世絵の時代から兎は神聖で身近な生き物だった

兎は日本で古くから神聖な動物として扱われており、さまざまな説話や童話に登場しています。
『因幡の白兎』では、人と人を結ぶ役割を果たしていたり、『かちかち山』では、知恵者として罪人を罰して人間の味方となったり、兎は人との関係性が密接であったと考えられるでしょう。
兎は、芸術作品のモチーフとしてもよく用いられており、浮世絵にも多く描かれています。
神聖な生き物でありながらも、古くから人の身近で暮らしていたといえます。
浮世絵作品を観賞する際は、兎が描かれている背景や意味を想像しながら楽しむのもよいでしょう。

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