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北斎漫画とは?浮世絵師たちがこぞって真似た個性的なイラストたち

活躍した江戸時代から今日まで高い人気を誇っている葛飾北斎。
画号を30回以上変えたり、90回以上引っ越しを繰り返したりするユニークな面も持ち合わせています。浮世絵師としてあまりに有名な北斎ですが、実は漫画も刊行しているのです。

 

北斎漫画とは

北斎漫画とは、江戸時代後期に活躍した浮世絵師・葛飾北斎によって描かれた漫画のことです。北斎は、日本のみならず海外からも高い評価を受けている浮世絵師で、多くの海外芸術家にも大きな影響を与えています。
葛飾北斎がどのような人物であるかを知るとともに、北斎漫画にはどのような絵が描かれていたのか見ていきましょう。
北斎漫画の魅力を知れば、より葛飾北斎の偉大さや浮世絵の魅力も深まります。

葛飾北斎とは

作家名:葛飾北斎
生没年:1760年-1849年
代表作:『冨嶽三十六景』『富嶽百景』

葛飾北斎は、数多くの名作を世に残した有名浮世絵作家です。
北斎は、東京都の墨田区で生まれ、4歳のころに江戸幕府御用達の鏡師である中島伊勢の養子となりました。鏡師とは、神社やお寺に納める青銅鏡を製作する職人です。
北斎は、6歳になるころには、すでに絵を描くことに興味を持っていたといわれています。

12歳のときに家業の鏡師は継がずに、貸本屋で下働きをはじめ、多くの本を読んで絵の技法を独学で学んだそうです。その後、14歳のころに木版彫刻師の弟子となり、木版印刷の技術を習得しました。
しかし、18歳になるころ、自分は木版を彫ることよりも絵を描く方が好きだと再認識し、彫刻師をやめて絵師になると決意します。

その後、勝川春朗や俵屋宗理、葛飾北斎など、さまざまな名を名乗り、浮世絵の制作活動を進めていきました。
北斎は、何度も画号を変えており、その数はなんと30回ともいわれています。
北斎の作品に描かれている画号により、描かれた時代がわかるとともに、絵の特徴の違いを比較してみるのも面白いでしょう。

北斎漫画とは

葛飾北斎が、弟子のために描いた絵手本である北斎漫画には、どのような内容が描かれているのか気になる人も多いでしょう。
北斎漫画は全15編からなり、初編から5編まで、6編から10編まで、11編から15編の3冊で構成されています。
初編の発行は、北斎が55歳になる1814年でした。

初編は、葛飾北斎が弟子の牧墨僊の自宅に滞在して描いた300点の下絵をまとめたものです。
当時を生きる町民や武士、僧侶などの人物や魚、動植物、風景などさまざまなイラストがいきいきと描かれているのが特徴です。
もともとは初編のみの刊行予定でしたが、想像以上に人気を集めたため続編が制作されることになりました。
2編では、初編で掲載できなかった人物や動植物、面白いお面などが描かれています。
3編では相撲絵や雀踊絵が描かれ、4編では戦う男、5編では偉人や建造物が描かれています。

6編は、弓を射る人や鉄砲を撃つ人など、戦う様子を描いており、7編では『冨嶽三十六景』で描かれているような波の絵も。
8編からは表情豊かな町民といったユニークなイラストも描かれ始めました。
この北斎漫画が最後の15編まで刊行されるのを待たずして、北斎は1849年に亡くなっています。
1849年に13編が刊行されているため、14・15編は北斎が亡くなってから刊行されたものです。

 

北斎漫画はなぜ描かれたのか

絵の才能に長けていた葛飾北斎から絵を学びたい人は、多くいました。
当時、北斎には弟子が200人以上もいたといわれています。
弟子がこれ以上増えてしまうと、直接指導ができなくなってしまうとして、葛飾北斎の絵を学びたい人に向けて北斎漫画が制作されたのでした。

浮世絵師たちが手本としたスケッチ=”漫画”

北斎漫画が制作された当時は、芸術作品としてではなく、絵の書き方を習いたい人のために描かれたスケッチや絵手本のような役割を担っていました。
そのため、最初は人物や動植物、風景など、浮世絵でよく題材として扱われるモチーフを描いています。
後半になるにつれて、個性的でユニークなスケッチが増えていきます。

 

なぜ北斎漫画は尾張(名古屋)の版元から出版されたのか

葛飾北斎は、現在の名古屋である尾張に滞在していたころには、当別院境内で120畳敷の料紙にだるまの絵を描くイベントを行っており、人気を集めていました。
葛飾北斎は、1812年ごろ関西方面へ足を運んだといわれており、旅行の帰路で名古屋の門人・牧墨僊の家に滞在しています。そこで、300枚以上のスケッチを描き上げました。このスケッチが、のちに門下の絵手本となる『北斎漫画』の原型です。
名古屋で描かれたため、名古屋の版元である永楽屋東四郎のもとで、初版が刊行されたのでした。

 

北斎漫画に描かれた絵手本

葛飾北斎が手がけた『北斎漫画』には、さまざまなジャンルのイラストが掲載されています。
また、後半になるにつれて珍しいユニークな絵も増えていくため、その違いを楽しむのも良いでしょう。
珍しい題材としては、お化けや仙人、妖怪なども描かれています。

踊りの描写『北斎漫画』三編 (wikipediaより)

 

葛飾北斎は偉大な浮世絵師だった

『冨嶽三十六景』や『北斎漫画』などの名作を生み出した、偉大な浮世絵師である葛飾北斎。
浮世絵師を目指す人からは、尊敬のまなざしで見られ、多くの人が葛飾北斎のもとで絵を学びたいと思ったことでしょう。
『北斎漫画』を出すころには、一人では見きれないほどの弟子を抱えていました。北斎が直接手をかけられなくても、多くの絵師が技術を上げられるよう、指南書となる北斎漫画を発行したのでした。

今では芸術作品としての価値が高い『北斎漫画』。
もとは、弟子たちに向けた絵手本であったことを踏まえて鑑賞してみると、また違った視点で楽しめるでしょう。

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