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浮世絵コレクター・シーボルト。新たに葛飾北斎の肉筆画も見つかる

シーボルトはオランダの医師であると同時に、日本芸術のコレクターでもありました。近年、シーボルトの記録をきっかけに、作家不明だった肉筆画が葛飾北斎の作品であったと判明しています。シーボルトがどのような人物であったかを知ると同時に、シーボルトを魅了した浮世絵作品たちにも触れていきましょう。

シーボルトは浮世絵コレクターだった

江戸時代末期、長崎出島のオランダ商館に医師として来日したシーボルト。
西洋人として初めて出島の外に出て鳴滝塾を開き、日本人に最新の西洋医学を教えたとして有名です。日本の医学は、シーボルトの教えにより飛躍的発展を遂げたといっても過言ではありません。
そんなシーボルトは、実は日本の文化や芸術にも興味があり、浮世絵コレクターとしての一面も持っていました。

 

シーボルト自画像
シーボルト自画像[出典:Wikipedia]

多くの浮世絵作品を集めたシーボルト

シーボルトは、日本の美術にも関心が高く、浮世絵を多くコレクションしていました。最初は、出島の外で往診を行っていたことがきっかけです。診察料を取らずに往診を行っていたため、患者が感謝の気持ちを込めて贈り物を託すようになりました。このやり取りをきっかけに、シーボルトのコレクションは増えていきました。

シーボルトが、ヤン・コック=ブロムホフ(出島商館長)、ヨハネス・ファン=オーフェルメール=フィッセル(出島商館員)と持ち帰った浮世絵の数は1200点以上。日本の文化と芸術は、それほどまでにシーボルトを魅了したともいえるでしょう。

シーボルトの浮世絵コレクション

シーボルトは、ドイツのヴュルツブルク出身で、1796年2月17日生まれです。医学者の家で育ったシーボルトは、ヴュルツブルク大学医学部に入学。医学をはじめ動物学・植物学・民族学などを学びました。卒業後、近くの町医者として働いていましたが、知らない国の自然を学びたいと考え、世界中で貿易をしていたオランダの陸軍軍医になりました。

シーボルトは、1823年8月11日に長崎へ到着。長崎の町で病人の診察を行いました。翌年、もう一度長崎を訪れた際に鳴滝塾を開き、医者たちに医学を教えています。1826年には、オランダ商館長の江戸参府に同行しました。その後、シーボルトは長崎で暮らす女性・楠本たきと結ばれ、娘・いねが生まれます。

しかし、のちに有名なシーボルト事件が起こり、シーボルトは国外追放となってしまいます。シーボルトが日本を調査するために集めていた物品の中に、日本地図や将軍家の家紋が入っている着物など、日本からの持ち出しを禁止されているものが複数あったためでした。

30年後の1859年、シーボルトはふたたび日本を訪れています。塾を開いていた鳴滝に住み、昔の門人たちや娘・いねたちと関わりあいながら日本の研究を続けました。幕府にも招かれヨーロッパの学問を教えています。3年後、日本を去り、1866年にドイツのミュンヘンで亡くなりました。

 

シーボルトが所有していた謎の絵は、葛飾北斎のものだった

オランダのライデン国立民族学博物館に所蔵されていた、作者不明の6枚の絵が、江戸時代後期に活躍した浮世絵師・葛飾北斎が描いた西洋風肉筆画であることが近年判明しました。長らく作者不明であったのは、作者を示す署名や落款がなかったためでした。シーボルトはこの絵を江戸で葛飾北斎から受け取ったと考えられますが、当時検閲が厳しく、オランダ人が絵師に安易に接触しないよう規制をかけられていました。

そのため、葛飾北斎はわざと署名や落款を押さずに検閲を通過できるようにしたと考えられます。近年の作家名判明には、どのようなことでも細かく記録を取るシーボルトの性格が役に立ったといえます。ドイツに保管されていた絵画コレクションの中に「88~93 江戸と江戸近郊の図6枚、幕府御用絵師北斎による西洋風に描かれた風景画」のメモが残されていました。この記録に書かれている特徴と、作者不明とされていた6枚の絵画の特徴が一致したため、葛飾北斎の作品であると判明したのです。

 

ライデン国立博物館(オランダ)
ライデン国立博物館(オランダ)

 

北斎の貴重な作品、もしかしたらまだ世界のどこかにあるかも?

シーボルトは浮世絵コレクターとして有名です。しかし、シーボルトだけではなく日本の芸術に魅了されて浮世絵をコレクションする人々は、海外にも多く存在するでしょう。シーボルトの記録がきっかけで作家が葛飾北斎であると判明した6枚の絵は、いつもとは異なる西洋画風の絵のタッチを見られる貴重な作品です。当時の時代背景により作家の判明まで時間を要しましたが、歴史と芸術を同時に味わえる作品ともいえるでしょう。

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