皆さんは、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864年-1901年)と呼ばれる画家を知っていますか?
フランスの画家であり版画家のロートレックは、17歳ごろに画家になると決心し、その後はパリでポスター作家として名を広めていきました。
ロートレックは、パリのモンマルトルにアトリエを構え、その街で生きる歌手や芸人、娼婦などを多く描き、素早い描線と大胆な構図により、多くの人を魅了してきました。
また、ロートレックの作品はパリのモンマルトルで生きる人々を中心に描いているものが多いため、鑑賞しているとまるで自分が19世紀末の世界に入り込んだように感じてしまいます!
作品から当時のパリの様子が鮮明にイメージされ、あのころのパリに行ってみたいと思わせてくれます。
今回は、そんな19世紀末のパリ・モンマルトルのにぎわいを体感できる「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」に行ってきました!
目次
新宿駅西口から徒歩5分ほどのSOMPO美術館にて開催中
「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」は、2024年06月22日(土)~09月23日(月)の期間で開催されています。
ロートレック作品の中でも、特に個人コレクションの紙作品に焦点をあてた展示会で、世界最大級のフィロス・コレクションから、約240点が展示されている大ボリュームの展示会です!
SOMPO美術館近くの交差点には、ロートレック展のポスターと美術館への案内が表記された看板が。
もともとポスターとして制作されていた作品であるため、展示会の宣伝用ポスターとして利用されていても違和感なく、ぴったりマッチしていますね。
こちらの看板が見えたら美術館はすぐそこです!
SOMPO美術館入口横にも同じ作品を採用したポスターが貼られています。
先ほどのポスターとは微妙に違っており、展示会に入る前からロートレック作品の汎用性の高さに驚かされました!
また、入口の少し手前にはゴッホのひまわりも飾られています。
ロートレックとゴッホの関係性については後述していきます!
入口入ってすぐ左側には鍵付きのロッカーが用意されており、無料で利用できるのがこの美術館のポイントです!
ロートレック展は3~5階フロアをまたいで展示が行われているため、荷物が多い人はロッカーに預けて軽装で鑑賞するのがおすすめです。
チケットを購入したら、エレベーターを使って5階まで上がるよう案内されます。ロートレック展の順路は、5階・4階・3階と下っていくパターンのため、ご注意ください。
大充実の「ロートレック展」。100年以上前の作品も新しく感じる、インパクト大な作品ばかり
ロートレック展は、画家としての初期の作品から晩年の友人や家族とのやりとりの様子まで、5つの章に分かれて展示が行われていました!
ロートレックが活躍した時代とテーマを順番に鑑賞でき、まるでロートレックの人生に入り込み、辿るかのように楽しめます。
なお、ロートレック展では、写真撮影OKの作品とNGの作品がそれぞれ存在します。
写真撮影がOKな作品には、飾られている場所にカメラアイコンのプレートがかかっているため、その場所のみで撮影を行いましょう!
また各フロアの入口には撮影に関するルールが記載された立て看板が設置されているため、よく内容をチェックしてから撮影を行ってくださいね。
第1章:素描
ロートレックは、ポスター作品が有名ですが「線の画家」とも呼ばれています。印象派で、騎手やバレエ・ダンサーの動きを明確な線でとらえた画家エドガー・ドガに影響を受けており、2人とも生きた時代をありのままに描くスタイルを持っていました。
素描は、鉛筆、ペン、木炭などモノクロの描線でシンプルな構成が特徴。
ロートレック展では、線の画家のありのままの視線で作品を鑑賞し、ロートレックが何を見てどのように感じたかがわかるのではないでしょうか。
入り口を入ってすぐ左には、少年時代のロートレックや家族、過ごした城などの写真も展示されており、ロートレックという人物と人生を除き見ながら作品を楽しめます。
素描の展示会場では、白い壁に横長の赤いタイルを貼り付け、そこに鉛筆で描かれた作品が額縁に入れられ飾られていました。
赤い壁とモノクロの作品のコントラストにより、鉛筆で描かれた作品がより引き立って見えます。
ロートレックは、初期のころ馬や犬などの動物を多く描いており、素描でありながら躍動感のある動物や、騎手と馬の一体感などに目を奪われました。
展示の流れが動物から人物に変化していく様子も楽しめるのではないでしょうか。
第2章:ロートレックの世界
かつて、パリのモンマルトルは田園風景の広がる街でしたが、1880年以降は、カフェやコンセール、ダンスホールなどが立ち並ぶ大歓楽街に。
ロートレックもキャバレーやダンスホールに通いつめ、歓楽街とそこで生きる人を繰り返し描きました。
キャバレーのムーラン・ルージュや自由劇場、制作座など、モンマルトルを代表する劇場にて活躍していた女優や芸人の様子を描いたロートレック。彼の作品を通して、当時ロートレックを取り囲んでいた華やかな世紀末のパリに入り込んでいきましょう。
『メアリー・ハミルトン』
『メアリー・ハミルトン』
リトグラフ/44.0×32.0cm
メアリー・ハミルトンは、男装で知られたイギリス出身の芸人です。
当時、表向きは女性の男装が禁じられていた時代ですが、演劇や興行の世界では女優が男性役を演じることが多々ありました。金色・黄土色のような色合いで描かれているのが特徴的で、男装であり本当の男性ではないため、体つきは女性らしく描かれているように感じられました。
作品を鑑賞しながら、この女性はどのような役を演じ、どのような作品を作り上げていたのか想像し、劇を観てみたいなと思わせてくれる作品です。
『ジュディック』
『ジュディック』(1894年)
ペン・インク/紙/38.0×28.0cm
この作品では、歌手で役者のジュディックが楽屋でコルセットをつけてもらっている場面が描かれています。
背景の上部が黒く塗り重ねられており、薄暗い影のような雰囲気が、普段は見られない舞台裏の様子を除き見ているような表現に感じられました。
作品そのものだけではなく、描かれた人物のストーリーにまで想像を膨らませられるのがロートレック作品の魅力といえるのではないでしょうか。また、普通だったら、このような舞台の裏側を描かれるのを嫌がる演者も多いのでは?と思いました…!
しかし、そこはロートレックの人柄によって、さまざまな人々の普段は知ることができない貴重な姿を描けていたのかなと感じられますね。
『イヴェット・ギルベール』
『イヴェット・ギルベール』(1893年)
水彩/紙/23.0×12.6cm
イヴェット・ギルベールは、当時一世風靡した歌手で、大胆な歌詞を語るように歌う歌唱法から「語り手(ディズーズ)」とも呼ばれました。
ロートレックは繰り返し彼女を描いており、薄い唇や隆々とした鼻を強調して描き、ときにはギルベールの不興を買うこともあったそうです。
ロートレックは、1894年に出版された版画集の挿絵を担当し、その下絵としてさまざまなポーズのギルベールを描いていますが、この作品のギルベールは、堂々とした佇まいで、自信に満ち溢れた表情が印象的でした。
顔は特徴を強調して描かれていますが、あまり違和感などはなく、その立ち姿や自信を感じさせる雰囲気に思わず見惚れてしまいました。
『キャバレのアリスティド・ブリュアン(文字のせ前)』
『キャバレのアリスティド・ブリュアン(文字のせ前)』(1894年)
リトグラフ/127.3×95.0cm
この作品は、ブリュアンのキャバレー「ミルリトン」の宣伝用ポスターとして制作されたもの。本来は、宣伝ポスターのため文字が載せられていますが、こちらは文字情報を入れる前の貴重な刷りです。
後ろ姿で少し振り向き加減の姿勢と、余裕のある笑みが男前なかっこよさを感じさせてくれますね。手に持っている木の棒が何か分からず調べたところ、ブリュアンがシャンソンを歌う際にリズムを取るための道具だそうです!
5階から4階へ下る際に階段を利用する方は、階段の壁面に貼られたロートレック作品のステッカーにも注目してみてください!
作品の展示だけではなく、移動中もロートレックの世界観から抜け出さないよう工夫が凝らされていました。
こちらの自動ドアの向こうには、またロートレックの作品が展示されています。
第3章:出版
ロートレックが版画を提供した出版メディアの層は幅広く、風刺週刊誌『ラ・リール』、書籍『博物誌』、版画雑誌『レスタンプ・オリジナル』、美術批評雑誌『ラ・ルヴュ・ブランシュ』など多岐にわたります。また、愛好家向けの出版では、自ら描いたオリジナル版を利用して、少ない数の部数を出版していたそうです。
第3章では、出版物に関連した作品をまとめて展示しています。
『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌のためのポスター
『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌のためのポスター (1895年)
リトグラフ/125.5×91.2cm
先ほどのフロア入口ポスターに採用されていた作品です。
1889年にリエージュで創刊された『ラ・ルヴュ・ブランシュ』は、1893年以降から芸術家による描きおろしの版画が掲載されるようになり、ロートレックも参加するようになりました。宣伝ポスターであるこの作品には、編集長タデ・ナタンソンの妻ミシアがスケートをする様子が描かれています。
解説にスケートする姿と書かれていますが、肝心の足元が描かれていないのが印象的で、もともとは全身が描かれていたのですが、モデルを強調するためにトリミングされたためだそうです。
作品を近くでよく観賞してみると、顔周りにドットが見受けられ、透明なベールを被っている高貴な夫人の印象をもたせてくれているように感じられました。ダチョウの羽で飾られた帽子や、黒の水玉模様のドレス、毛皮のストールなど、夫人の豪華な装いから、当時の暮らしぶりなどもうかがえますね。
第4章:ポスター
第4章では、ロートレックの代名詞ともいえるポスターの作品をまとめて展示しています。本来、ポスターは屋外に掲示される作品のため、多くが破損したり変色したりしてしまい、オリジナルの状態を維持するのが難しいといわれています。今回のロートレック展では、フィロス・コレクションの中からより状態のよいものを厳選し、第三者が文字入れを行う前の貴重なポスターを展示。ロートレックが制作したオリジナル作品に近い状態のポスターを鑑賞できる貴重な機会ですね!
3階フロアへ下る階段にも、ロートレック作品のステッカーが貼られており、ボリュームたっぷりな展示会で歩き疲れてしまった人の心を癒してくれます。
3階フロアの入口にはロートレック展の大きなポスターが飾られています。こちらも写真撮影は可能なため、ぜひ休憩がてら撮影してみてください!
『ジャヌ・アヴリル『ポスター傑作集』』
『ジャヌ・アヴリル『ポスター傑作集』』(1895年)
リトグラフ/34.5×27.0cm
こちらの作品は、ジャヌ・アヴリルがシャンゼリゼの「ジャルダン・ド・パリ」に出演した際のポスターです。
足を手で大きく持ち上げた大胆なポーズが印象的で、手前に大きく描かれた演奏家の楽器がポスターを縁取っているのがおしゃれで印象に残りました!
手前の演奏家は大きく描かれていますがモノクロで、アヴリルのオレンジのドレスと黄色のヘアカラーがより際立って魅力的に見えました。
舞台上のアヴリルに惹かれたロートレックは、彼女をモチーフにした作品をいくつも手がけています。2人は親友であり、熱い信頼関係があったといわれています。
『エグランティーヌ嬢一座』
『エグランティーヌ嬢一座』(1896年)
リトグラフ/61.7×80.4cm
この作品は、ロンドンのパレス劇場出演にあたって、エグランティーヌ嬢一座の一人、ジャヌ・アヴリルがロートレックに依頼したポスターです。
シャユ踊りの様子を描いた作品で、左からアヴリル・クレオパトル・エグランティーヌ・ガゼルが横並びで踊っている様子が描かれています。一番奥のアヴリルだけ足の角度が異なるようにも見えるのが印象に残りました。
また、一番手前のガゼルにほかの3人が視線を向けているようにも見え、ショーの中で観客を盛り上げながらも、しっかりと踊りを合わせているようにも感じられますね!
華やかな舞台上の姿だけではなく、努力の瞬間を捉えているのも、ロートレック作品の魅力といえるのではないかと思いました。
『アルティザン・モデルヌ(文字のせ前)』
『アルティザン・モデルヌ(文字のせ前)』(1896年)
リトグラフ/93.0×65.0cm
パリ市内に10店舗を構えている室内装飾会社の宣伝用ポスターで、病床の婦人の往診にやってきた医師の手には道具箱とハンマーが握られています。
メイドさんが医師の手元を見て戸惑っているような表情をしており、そのメイドに対して睨みのような視線を送る医師の構成が、ユーモアがあって思わず笑みがこぼれました!
少しクスっと笑えてしまう作品も展示されており、ロートレック作品に詳しくなくとも、飽きずに展示を楽しめるのではないでしょうか。
第5章:私的生活と晩年
伝統ある貴族の家系に生まれたロートレックは、パリのモンマルトルにアトリエを構え、多くの仲間とともに画家人生を送りました。
第5章では、ロートレックがプロデュースした食事会のメニューカードや展覧会の招待状、家族や友人に宛てた手紙など、芸術家ロートレックではなく、人間ロートレックに焦点をあわせて作品を展示しています。
また、晩年は初期のころによく描いていた馬や動物を主題にした絵も再び描いています。
展示場のラストには、フィンセント・ファン・ゴッホの『ひまわり』が展示されていました。
ロートレックとゴッホは、どちらも後期印象派の画家かつ早描きという共通点を持っています。
ゴッホの方が11歳年上でしたが、2人とも浮世絵をはじめとした日本文化に関心を持ち影響を受けていることもあり、すぐに意気投合したそうです。そして、ゴッホに南フランスのアルルへ移住するよう勧めたのもロートレックであるといわれています。
「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」のみどころ
約240点の作品が展示されているボリューム満点なロートレック展をより楽しむために、展示会の見どころを紹介していきます!
世界最大級の紙作品コレクションが日本初上陸
フィロス・コレクションは、ロートレックの紙作品コレクションとしては、パリの国立美術館であるルーヴル美術館、フランス南部のアルビにあるロートレック美術館に次ぐ規模を誇る作品群です。
そのフィロス・コレクションが日本に初上陸。
ポスター制作で有名なロートレックは、生涯で約30点のポスターを制作しており、そのうちの21点が、このロートレック展に出品されています!
素描とポスター作品がメインのため、油彩画が好きな方にとっては少し物足りなさを感じるかもしれません…。
しかし、ロートレックのポスター作品を一目見ておきたいと思っている方は、ぜひ展示会に足を運んでみてください!一部のポスターは写真撮影がOKのため、自宅に帰ってからも余韻に浸りたい方は、撮影スポットを逃さないようにしましょう。
簡易的なスケッチから完成品までさまざまな作品を展示
SOMPO美術館で開催中のロートレック展では、完成した作品だけではなく、何気ない簡単なスケッチまでも展示しています。
シンプルな素描を約45点も展示しており、仕事として制作を行う一面だけではなく、ロートレックが普段から絵や芸術にどのように向き合っているかを素描から想像してみるのもよいのではないでしょうか。
素描作品からは、ロートレックの素早い描線を間近に感じられ、線の魅力をより深く味わえます!素描は、版画とは異なり1点物の作品であり、そのような肉筆作品からロートレックがどのような光景を見ていたのかが感じ取れるのではないでしょうか。
また、作品だけではなくロートレックとその家族の写真や、晩年、知人や母親に宛てた手紙も公開されており、ロートレックという人物についてより理解を深めていける展示になっています。ロートレック展では、一つひとつの作品の魅力を堪能するだけではなく、ロートレックの真の姿を追求してみてください。
19世紀パリの歓楽街の雰囲気を堪能できる
1880年以降、パリのモンマルトル周辺には、カフェやコンセール、ダンスホールなどが立ち並び、大歓楽街として賑わいを見せていました。ロートレックはモンマルトルに住み、キャバレーやダンスホールに通いつめ、歓楽街の様子やそこで生きる人々を多く描いています。
劇場で活躍する歌手や芸人、歓楽街で働く娼婦たちの姿を描いたロートレックの作品を通して、当時の華やかなパリの雰囲気を味わえるのではないでしょうか?
有名なポスターだけではなく、豊富な関連資料も展示されており、かつてパリの街を彩ってきたさまざまな人々の姿が思い浮かぶだけではなく、展示物を通して人々がどのような時代でどのように過ごしていたのかが体感できます!
日本美術に影響を受けたであろう作品も鑑賞できる
立体感を重視するこれまでの西洋画とは正反対に、日本の伝統的な絵画「浮世絵」は、平塗りで立体感がない手法であるにもかかわらず絵そのものには、大きなインパクトがありました。
ポスター制作をしていたロートレックは、作品を際立たせる浮世絵の手法に強い衝撃を受け、技法や構図を参考にしたといわれています。ロートレック展で展示されている作品からも、浮世絵の影響を垣間見れるものがいくつかあります。
『エルドラド、アリスティド・ブリュアン、彼のキャバレにて』
『エルドラド、アリスティド・ブリュアン、彼のキャバレにて』(1892年)
リトグラフ/138.0×96.0cm
こちらの作品は、アリスティド・ブリュアンが舞台『エルドラド』に出演する際にロートレックへ制作を依頼したポスターです。
この作品のブリュアンの表情には、浮世絵師「写楽」の描く歌舞伎役者の面影が見え隠れしているように見えないでしょうか?曲がった口元や誇張された表情などが、写楽の描く浮世絵に似ているように感じられます。
浮世絵の影響を受けていると想像して改めて見てみると、右手に持っている木の棒が刀にも見えてきますね!
『ディヴァン・ジャポネ』
『ディヴァン・ジャポネ』(1893年)
リトグラフ/80.8×60.8cm
この作品は、日本風の装飾が施された「ディヴァン・ジャポネ」の宣伝用ポスターで、ディヴァン・ジャポネとは「日本の長椅子」を意味しています。
大胆な構図や平面的な色彩は、日本の浮世絵から影響を受けているのではと感じさせてくれますね。
ポスターからお菓子までさまざまなジャンルのグッズを販売
展示会場を出るとグッズ売り場に移動します。
なお、展示会場を出てグッズ売り場に入ると、展示会場への再入場はできませんので「あの作品をもう一度見たい!」と思っている方は、うっかりグッズ売り場に移動しないようご注意ください。
上記のポスターがある通路の、グッズ売り場に入る手前のドアにも注意書きがありますので、見逃さないようにしましょう。
グッズ売り場では、さまざまなジャンルのロートレックグッズが販売されていました。お菓子、クリアファイル、グラス、マグネット、ブックマーカータオル、ポストカード、など。
ロートレック作品がデザインされた数々のグッズはどれも魅力的で、お気に入りのデザインが採用されているものを見つけるのも楽しみの一つですね!缶バッジやキーホルダーのガチャガチャも置いてありました。
また、複製技法の一つ、ジクレーにより制作された商品も販売されています。額縁に入れられ壁面に飾られており、展示会を見終わった人なら改めて鑑賞して見たくなってしまいます!
1点数万円以上と、ほかのグッズよりも少し高めの価格設定ですが、本物のポスター作品を飾っているような感覚が味わえるため、「印象に残り頭から離れない…!」という作品に出会った方は、購入を検討するのもよいですね。
関連企画:新宿のムーラン・ルージュー大衆劇場と美術
関連企画として「新宿のムーラン・ルージュー大衆劇場と美術」も開催されており、グッズ売り場奥にて、映像を上映しています。
日本におけるレビューなどの劇場文化と近代美術の交流、また新宿での展開について紹介されていますので、興味がある方は館内を後にする前に観賞してみましょう。
19世紀末のパリの劇場をイメージさせてくれる展示会
素描からロートレックの代名詞であるポスター作品、晩年の手紙まで、作品の素晴らしさだけではなく、芸術家ロートレックがどのような人物であるのかをイメージさせてくれる展示会でした!
また、パリ・モンマルトルでのできごとを中心にたくさんの作品を鑑賞し、19世紀末に存在したパリの繁華街の情景をイメージさせてくれます。
素描作品が多いため、油彩画の展示会よりは落ち着いた雰囲気ですが、ロートレックという人物を深く理解したい方にはおすすめの展示会ではないでしょうか。ロートレック展は、9月23日(月)まで開催中です。
「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」開催情報(SOMPO美術館)
「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」
場所:SOMPO美術館
期間:2024年06月22日(土)~09月23日(月)
公式ページ:https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2023/lautrec/
チケット:当日券 一般 1800円 大学生 1200円 小中高校生 無料 障がい者手帳をお持ちの方 無料
※詳細情報や最新情報は公式ページよりご確認ください