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ひんやり涼しくなれる太田記念美術館開催の「浮世絵お化け屋敷」展!

皆さんは、浮世絵がどのような作品か知っていますか?
浮世絵とは、江戸時代から大正時代にかけて描かれていた風俗を題材にした絵画作品です。
憂き世に浮かれて楽しく暮らそうという意味を込めて、「浮世」の字が使われています。
浮世絵に描かれるジャンルはさまざまです!
武将を題材とした「武将絵」、美女をメインに描く「美人画」、風景に焦点を当てた「風景画」、歌舞伎役者を描く「歌舞伎絵」など、多彩な種類があります。

太田記念美術館前のポスター(「浮世絵お化け屋敷」太田記念美術館)
太田記念美術館前のポスター(「浮世絵お化け屋敷」太田記念美術館)

そして、今回、太田記念美術館で開催される企画展で展示される浮世絵の題材となっているのは、暑い夏にぴったりの「妖怪・お化け・幽霊」です!
今回は、太田記念美術館で開催されている暑い夏を涼しくする企画展「浮世絵お化け屋敷」に行ってきました!

 

暑い夏を涼しくしてくれる「浮世絵お化け屋敷」は太田記念美術館にて開催中

妖怪や幽霊などのお化けを描いた浮世絵は、近年人気を集めています。
荒れ果てた屋敷に棲みついた妖怪、無念を晴らすべく人を襲う幽霊、ユーモアたっぷりの憎めない妖怪など、浮世絵にはさまざまなお化けが登場します。
「浮世絵お化け屋敷」でも恐ろしい姿で人を怖がらせる妖怪や、ユーモラスな姿でくすっと笑わせてくれる妖怪まで、前後期あわせて174点が展示される、みどころ満載の展示会です!

初日の夕方16時ごろ訪れてみると、次々に美術館に入っていく人が!
17時に受付終了、17時半の閉館ですが、館内もまだまだ人がたくさんいました。
壁面に飾られた浮世絵たちを、順路に沿って見ていく形式ですが、どの展示室でも壁沿いにお客さんの列ができていました。
太田記念美術館は、原宿駅から近い場所にあるアクセスのよい美術館であるため、夏休み中は平日でも混雑が予想されます!
17時になり受付が終了した後は、徐々に人も減っていき、自由に見て回れるようになりました。
全体を鑑賞して、さらに気に入った作品をじっくり鑑賞したいと考えている方は、閉館30分前や開館直後など、人の少ない時間帯を狙いましょう!
また、浮世絵は海外からの人気も高い日本伝統の絵画ジャンルだけあって、海外からのお客さんもたくさん来館していました。

 

「浮世絵お化け屋敷」のみどころ

太田記念美術館で開催されている「浮世絵お化け屋敷」では、さまざまな浮世絵師のお化けを描いた絵が展示されています。
歌川国芳や歌川国貞、月岡芳年など人気浮世絵師が描いた不気味で恐ろしい妖怪や幽霊の代表作も大集合します!
ネットやポスターなどで見かけていた有名な作品を、生で鑑賞できるチャンスです!

また、お化け屋敷ということで、恐ろしい妖怪や幽霊も描かれていますが、浮世絵によってはユーモラスで可愛らしい妖怪たちもたくさん登場します。
踊る猫又やゆるキャラのような姿の妖怪など、恐ろしいはずなのにどこか憎めない愛嬌のあるお化けに目を惹かれます。
「浮世絵お化け屋敷」では、怖カワな浮世絵を楽しみましょう!

また、今回展示される作品の約2割が新収蔵品の浮世絵です。
これまで、太田記念美術館では何度か妖怪や幽霊をテーマにした浮世絵企画展を開催していますが、今までの企画展を見てきた人でも新たな作品に出会えます!
新たに収蔵された初公開作品は38点ありますので、繰り返し訪れたことがある人も足を運んでみましょう。

 

全11ジャンル!さまざまな妖怪・お化けたちが…

「浮世絵お化け屋敷」は、展示室内全体、全作品の撮影が禁止されていますので、間違って写真を撮らないよう注意しましょう。
1階展示室の始まりには、浮世絵とは何かを説明するポスターが掲載されているため、浮世絵を詳しく知らない方は、よく読んでから作品を鑑賞すると、より楽しみ方の幅が広がります!

展示は、以下11のジャンルに分けられ展示されていました。
・不気味な屋敷
・祟る怨霊たち
・怒れる亡霊たち
・哀しむ幽霊たち
・鬼
・河童
・天狗
・土蜘蛛
・狐
・さまざまな妖怪たち
・慌てふためく人間たち

『和漢百物語 大宅太郎光國』月岡芳年/1865年

『和漢百物語 大宅太郎光國』月岡芳年
『和漢百物語 大宅太郎光國』月岡芳年

この作品は、大宅太郎光國が相馬の古内裏に潜入した際に、骸骨と遭遇したシーンを描いています。
相馬の古内裏と聞くと、歌川国芳の有名な『相馬の古内裏』を思い浮かべる人も多いでしょう。
この作品は、その『相馬の古内裏』と同じ物語のワンシーンを描いているのです!
国芳の浮世絵では巨大な骸骨が登場しますが、芳年の浮世絵では巨大な骸骨は登場しません。
その代わり、人よりも少し小さな骸骨が複数登場しており、大宅太郎光國を襲うわけでもなく、互いに戦いを繰り広げ、しばらくすると霧のように消えてしまったと作品紹介がされています。
「浮世絵お化け屋敷」展では、同じ物語を描いた作品が複数登場します。
一つひとつの作品の描き方や雰囲気、内容を見て楽しむのはもちろん、浮世絵師によってどのような描き方の違いがあるかを比較してみると、新たな発見ができるかもしれません!
前期の展示では、相馬の内裏をテーマにした作品が3つほど展示されていました。
骸骨のほかに、がまがえるや妖怪が登場する作品もあるため、見比べてみるのがお勧めです!

巨大な骸骨との闘いを描いた歌川国芳の『相馬の古内裏』とは

『東駅いろは日記』歌川国貞(三代目豊国)/1861年

この作品は、市村座で公演された「東駅いろは日記」に取材して制作された浮世絵です。
画面の中央には、大きな黒い影のような化け猫が墨で描かれ、闇の中で光る黄色い鋭い目が怪しげで恐ろしい雰囲気を醸し出しています。
中央にいる十三代目市村羽左衛門が演じる女性は、化け猫に身体を乗っ取られており、手足をくねらせるような姿勢が猫を連想させます。
この作品で、注目したいのが大きな化け猫ではなく、画面の手前で踊っている小さな猫又です。
手ぬぐいを被り軽快な踊りのポーズを決めている猫又がなんとも可愛らしく、恐ろしいワンシーンであるにもかかわらず、小さな猫又の姿を見て笑顔になってしまいました!

祟る怨霊たちをテーマにした浮世絵群では、四ッ谷怪談の絵が4つ、皿屋敷の絵が2つ(前期展示)と、同じ物語の作品が複数展示されているため、こちらも比較して見てみるとよいでしょう。

 

『当酉の秋新狂言 東駅いろは日記 第二番目六幕目 岡崎八橋村の場 須破数右衛門 中村芝翫 水木辰世 じつハ猫石怪 座元羽左衛門』歌川國貞
『当酉の秋新狂言 東駅いろは日記 第二番目六幕目 岡崎八橋村の場 須破数右衛門 中村芝翫 水木辰世 じつハ猫石怪 座元羽左衛門』歌川國貞

『新形三十六怪撰 四ッ谷怪談』月岡芳年/1892年

この作品では、毒を飲まされる前のお岩が、赤子と仲良く横になっている暖かなシーンが描かれています。
しかし、天井からは帯が垂れ下がり、蛇のようにうねっている様子も描かれており、この後の不穏な展開を予期させるような構成になっています。

『木曽街道六十九次之内 追分 おいは 宅悦』歌川国芳/1852年

この作品では、毒を飲まされ顔がただれて醜くなったお岩が描かれています。
一つ前の『新形三十六怪撰 四ッ谷怪談』と連続して展示されていて、別々の浮世絵師が手がけた四ツ谷階段の話がつながるよう展示に工夫がされていました。
作品の雰囲気を比較するとともに、つながったストーリーを楽しみながら鑑賞するのもよいですね。

怒れる亡霊たちをテーマにした浮世絵では、亡霊が雷を落としたり、大波を起こしたり、大蛇になったりと、さまざまな形で恨みを晴らす姿が浮世絵の中で表現されていました。
また、平知盛の亡霊がさまざまな作品に登場しているのが印象に残っています。
源義経に壇ノ浦まで追い詰められ、平家を率いていた平知盛は、最期を覚悟し入水。
平家は滅び無念の死を遂げた知盛の怨念がすさまじく、江戸時代でもインパクトのあるエピソードとなり、浮世絵の題材として用いられていたのではないでしょうか。

さまざまな妖怪たちをテーマにした浮世絵作品では、ワニやタコ、コウモリ、海坊主、古狸、真っ青な山姥、蛇など多彩な妖怪やお化けが描かれており、江戸時代の人たちがどのようなものに恐れを抱いていたかが分かります。
水の中や山の中を背景にした作品も多く、自然に対する脅威の感情を、潜在的に持ち合わせていたのではとも感じさせられました。

『越中立山の地獄谷に肉芝道人蛙合戦の奇をあらはし良門伊賀寿の両雄に妖術を授く』歌川芳虎/1852年

中央背景には、巨大なかえるを描き、それを従える、がまがえるの精霊・肉芝道人が妖術でたくさんのかえるを召喚させ、戦わせる様子が描かれています。
かえるたちは真剣に戦っているのですが、蒲の穂や蓮の葉を槍のように構えて戦う姿が可愛らしく見えてしまいました。
描かれた人物の真剣さに迫力を覚える一方で、背後に描かれた妖怪たちもキャラクター性が強く、ポップな印象を受けました。

『髪切の奇談』歌川芳藤/1868年

この作品で登場するのは、髪を切る妖怪「髪切」です。
夜中に突然出現し、女性の髪の毛を食いちぎる恐ろしい妖怪ですが、絵に描かれた髪切の姿は、二足歩行のずんぐりむっくりなまっくろい生物。
恐ろしくはありますが、どこか現代のゆるキャラのようなデザインにも感じられますね。

慌てふためく人間たちをテーマにした浮世絵では、妖怪のいたずらに慌てる人間たちの様子をユーモアたっぷりに描いている作品が多く、愉快な気持ちで楽しめました!
狸に化かされる人、真っ黒な獣に驚き悲鳴をあげて尻もちをつく女性、籠にいれた魚を幽霊にとられる人など、妖怪たちがどのようなドッキリを行っているか楽しみながら鑑賞しましょう。

『新形三十六怪撰 おもゐつつら』月岡芳年/1892年

舌切り雀の結末を描いたこちらの浮世絵では、葛籠から飛び出してきた妖怪たちの姿に驚いたお婆さんが尻もちをつく様子が描かれています。
ろくろ首や河童やかえるを思わせる緑色の妖怪とともに、宇宙人としても出てきそうなデザイン性の妖怪も登場しているのがみどころです!

 

お土産にも!浮世絵モチーフのユニークなグッズたち

太田記念美術館は館内受付にて、「浮世絵お化け屋敷」展の作品全174点を掲載した展覧会ブックレットを販売しています。
A4サイズでカラーの全64ページとボリューム満載です!
今回の企画展の作品を気に入り、自宅でもう一度見返したいという方にお勧めです。
また館内の地下1階には、手ぬぐい専門店が併設されています。
伝統的な文様からモダンなデザインの手ぬぐいまで多彩なグッズを取り扱っているため、あわせて見てみるのもよいでしょう。

 

涼しげな空気を感じたいなら「浮世絵お化け屋敷」展を見に行こう

総勢174点の作品が大集合し、妖怪やお化けの恐ろしい姿で、暑い夏に涼し気な空気を送り込んでくれる「浮世絵お化け屋敷」展。
恐ろしいだけではなく、ユーモラスな妖怪やお化けもたくさん描かれているため、子どもと一緒に楽しめる夏休みにぴったりな企画展です!
前期と後期ですべての作品を入れ替えるため、同じ企画展で2度楽しめるのも魅力的ですね。
ぜひ、夏休みの思い出の一つとして、太田記念美術館で開催されている「浮世絵お化け屋敷」展を訪れてみてください。

浮世絵お化け屋敷のポスター(「浮世絵お化け屋敷」太田記念美術館)
浮世絵お化け屋敷のポスター(「浮世絵お化け屋敷」太田記念美術館)

 

 

開催情報

『浮世絵お化け屋敷展』
場所:東京都渋谷区神宮前1-10-10
期間:前期2024/8/3~2024/9/1、後期2024/9/6~2024/9/29
公式ページ:http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/
チケット:一般1200円・大高生800円・中学生(15歳)以下無料

※詳細情報や最新情報は公式ページよりご確認ください

 

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