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リトグラフの魅力に触れる「西洋版画を視る」に行ってみた!<国立西洋美術館(東京都台東区)>

国立西洋美術館で開催されている「西洋版画を視る」シリーズは、今回で3回目。これまで西洋版画の主な技法に着目し、制作方法や特徴的な表現を紹介してきました。そして現在開催されている「西洋版画を視る」では、石版画と呼ばれるリトグラフをメインに取り上げています。

リトグラフという言葉を聞いたことがあっても、どのように作品が制作されているのか知らない人も多いのではないでしょうか。

今回は、国立西洋美術館で開催されている「西洋版画を視る」に行ってきました!

「西洋版画を視る」は国立西洋美術館にて開催中

国立西洋美術館で開催されている今回の「西洋版画を視る」シリーズでは、リトグラフ作品がおよそ40点集結しています。

西洋版画を視るの看板(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
西洋版画を視るの看板(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

リトグラフ発祥の地といわれているドイツから各国への広がっていた初期作品から、リトグラフが大衆から人気を集めていたころの作品、多色刷りによりポスター作品で多くの人から高い評価を得ていたころの作品まで、時代の移り変わりによって変化していったリトグラフ作品を楽しめるのが見どころです!

 

また、「リトグラフ作品ってどのように作られているの?」と思っている方も安心です。

制作工程の一例を映像と展示で解説されているため、リトグラフそのものの知識を身に付けてから作品を楽しめる工夫がされています。

リトグラフならではの描写と魅力に意識を向け、歴史を辿りながら作品をじっくり「視て」楽しみましょう!

 

「西洋版画を視る」は、常設展のチケットにて鑑賞できます。

チケット売り場は国立西洋美術館の入口手前の右側にありますので、購入してから館内に入りましょう。

美術館入口横チケット売り場(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
美術館入口横チケット売り場(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

なお、国立西洋美術館内には、ロッカーが用意されていますので、荷物が多い方は、こちらで預けてから鑑賞するのがおすすめです。

西洋美術館内ロッカー(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
西洋美術館内ロッカー(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

リトグラフとは

リトグラフの「リト(litho)」は、ギリシャ語で「石」という意味の「lithos」が語源。

リトグラフでは、水と油が反発しあう特性を利用して制作が行われます。木版画やエングレーヴィング、エッチングなどのように版に凹凸をつけるのではなく、石版の上に絵を描き、化学処理を施すことで平らな状態でも作品を印刷できるのが大きな特徴です。

 

「西洋版画を視る」の展示について

「西洋版画を視る」の展示は、常設展スペースの一角(新館2階 版画素描展示室)で行われており、常設展のチケットを購入すれば鑑賞できます。

常設展内のスタッフさんに確認したところ、基本的に写真撮影OKとのことでした!

NGの作品には、カメラにマークの印がありますが、「西洋版画を視る」の展示作品は、すべて撮影ができましたので、直接目で楽しむとともに、写真に撮って自宅に帰ってから改めてじっくり見てみるのもおすすめです。

 

常設展を進んでいくと、版画素描展示室前に「西洋版画を視る」のポスターがあるため、迷わずたどり着けるかと思います!

西洋版画を視るの展示室前ポスター(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
西洋版画を視るの展示室前ポスター(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

展示室前では、リトグラフが完成するまでの流れを放映していました!

リトグラフがどのように作られているかを確認できる映像のため、リトグラフについてのイメージを膨らませておきたい人は、映像を見てから作品鑑賞に移りましょう!上映時間は約5分で、手軽に見ることができるのも嬉しいポイントです。

版画ができあがるまでの流れを把握してから展示を鑑賞すると、これまでとは違った視点で作品を楽しめますね!

映像を見ていて、作品を制作し始める前に、石同士を削って前に描いた作品の絵を消す作業が印象的でした。一つの石で何枚もの版画を刷れるとともに、別の絵にも再利用しているからこそ、安価で制作でき、大衆にも広まったのではと考えさせられますね。また、石を削ってしまえば、同じ作品はもう制作できなくなるため、少しもったいないなという気持ちにもなりました!

展示室前:リトグラフの制作工程の映像(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
展示室前:リトグラフの制作工程の映像(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

いよいよ、展示室に入っていくと、壁面はすべて濃い青色で統一されており、作品の額縁もやわらかな印象のある明るい木材で統一されており、シンプルでリトグラフ作品を引き立たせる工夫が印象的でした。

1.リトグラフの誕生と伝播

リトグラフは、1798年ごろのミュンヘンにて、俳優で劇作家であったアロイス・ゼネフェルダーによって考案されました。瞬く間にヨーロッパ中に広まっていったリトグラフの技術は、多くのロマン主義の画家たちに取り入れられました。

ここでは、リトグラフが伝わっていった初期のころの作品が紹介されています!

『プルチネッラ』エドゥアール・マネ(1874年)

エドゥアール・マネ『プルチネッラ』(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
エドゥアール・マネ『プルチネッラ』(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

『プルチネッラ』

作家名:エドゥアール・マネ

制作年:1874年

カラー・リトグラフ、ウォーヴ紙

 

展示室に入ってすぐにある作品です。
マネによる唯一の多色刷り作品であり、カラー・リトグラフが流行するより前に先駆的に制作された作品といわれています。
カラフルな軍服が、真っ白で立派な髭を際立たせているように感じられました。
軍服なのに、多彩な色を使っており、道化師プルチネッラのつぶらな瞳も相まってポップで可愛らしい印象があります!細かく見ていくと、洋服のシワや光のあたり具合によってできる明暗まで繊細に表現されており、リトグラフも直接描くように細かな表現ができることに驚きました。

『ザルツブルクとベルヒテスガーデンの7つの地方 一週間の7日に合わせて』より『月曜:ザルツブルク手前のローゼネッカーガルテン』(1818/23年)

『月曜:ザルツブルク手前のローゼネッカーガルテン』フェルディナント・オリヴィエ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
『月曜:ザルツブルク手前のローゼネッカーガルテン』フェルディナント・オリヴィエ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

 

 

『月曜:ザルツブルク手前のローゼネッカーガルテン』

作家名:フェルディナント・オリヴィエ

制作年:1823年

 

この作品は、白黒のリトグラフで、まるで鉛筆でデッサンしたかのような繊細さが感じられました。
リトグラフは、クレヨンや鉛筆タッチの自由な線や風合いを表現できる技法といわれていますが、この作品をみると、鉛筆で直接描いたといわれたら信じてしまうほど、細かなタッチで人物や風景が描かれていました。
のどかな自然と町の風景が描かれており、手前の人物は濃く、背景の山々は薄くなっていて遠近感が表現されているのも印象的です。
モノクロのリトグラフでも、色の濃さを細かく変え、遠近感を表現できるんですね!

『ボルドーの闘牛』より『二分された闘牛場』フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(1825年)

『二分された闘牛場』フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
『二分された闘牛場』フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

『二分された闘牛場』

作家名:フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス

制作年:1825年

 

こちらは、クレヨンによるスケッチ風の大胆なタッチが特徴的な作品です。

先ほどの作品と比較すると、インクの色合いが濃く感じられますね。

芯の太い鉛筆で塗ったような表現が印象的で、絵ではありますが走り書きのような表現方法が作品の躍動感を生んでいるように感じられ、作品から闘技場の熱が伝わってくるようでした!

 

2.リトグラフの大衆化 ドーミエと『カリカチュール』

リトグラフによる制作が広まっていく中で、政治や社会を風刺する作品が発展していきました。
写実主義の画家で知られているオノレ・ドーミエは、鋭い洞察力とユーモアに加え、卓越したデッサン力をもっており、権力を痛烈に批判したリトグラフ作品を制作し、多くの民衆に支持されました。

『誘惑』オノレ・ドーミエ(1835年)

『誘惑』オノレ・ドーミエ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
『誘惑』オノレ・ドーミエ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

『誘惑』

作家名:オノレ・ドーミエ

制作年:1835年

 

画面上部の作品が『誘惑』です。風刺新聞「カリカチュール」に掲載された作品の一つで、『聖アントニウスの誘惑』の主題をパロディ化した作品です。

描かれている悪魔たちは、閣僚を表現しており、誘惑される聖人は豚の顔をしているのが印象的でした。

悪魔といえど恐ろしすぎず、キャラクター性の強いデザインから、ドーミエのユーモアが感じられますね。

3.リトグラフ芸術の再燃 ―ブレダン、マネ、ルドン

リトグラフは、1820年代に最盛期を迎え、商業的に盛り上がっていく一方、芸術作品としては衰退の一途を辿っていきました。

しかし、1860年代になると芸術家の関心は再びリトグラフに向けられるようになり、独創的な作品も数多く誕生したのでした。

『善きサマリア人 』ロドルフ・ブレダン(1822年-1885年)

『善きサマリア人』露ドルフ・ブレダン(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
『善きサマリア人』露ドルフ・ブレダン(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

『善きサマリア人 』

作家名:ロドルフ・ブレダン

制作年:1822年-1855年

リトグラフ、チャイナ紙

新約聖書の中で、イエスが語った「善きサマリア人」のたとえ話がモチーフとなっている作品です。

この作品を見たとき、繊細な描写に圧倒されました!作品の隅から隅まで自然の風景を細かく描いており、ブレダンの卓越した技術を堪能できる作品ではないでしょうか。木の枝11本や葉の葉脈も生き生きと描かれており、近くでじっくりゆっくり鑑賞したくなる作品です。

森の奥に小さく見える一つひとつの建築物も細かく表現されており、空には何羽も鳥が飛び、鑑賞するほど気付きが生まれ、一つの作品でいくつもの作品を鑑賞したかのような充実感を味わえます!

 

緻密に描かれた森の中をよく観察してみてください。

よくよく見ると、森のさまざまな場所に動物が隠れるように描かれています。遠くから鑑賞していると木々の模様に見えていた場所も、よく見てみると動物が!さるやふくろう、犬、とかげのようなものも描かれており、「ウォーリーを探せ」のような楽しみ方もできます。

ぜひこの作品を鑑賞するときは、どんな動物が描かれているか探してみると、さらに楽しめること間違いなしです。

『キリスト』オディロン・ルドン(1887年)

『キリスト』オディロン・ルドン(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
『キリスト』オディロン・ルドン(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

『キリスト』

作家名:オディロン・ルドン

制作年:1887年

 

先ほどの『善きサマリア人』とは異なり、シンプルな作りが印象的な作品です。
象徴主義を代表する画家オディロン・ルドンが描く作品は、無意識化を投影した幻想的な世界観が特徴です。
この作品は、全体的に薄暗く、顔がこけているようにも見え、退廃的な印象に感じられますが、大きく描かれた目に少し可愛らしさもあり、暗さの中にユーモアも感じられる作品でした。

4.カラー・リトグラフの流行とポスター芸術の開花

『ノートルダム・ド・ラ・クラルテ』マキシム・モーフラ(1861年-1918年)

『ノートルダム・ド・ラ・クラルテ』マキシム・モーフラ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
『ノートルダム・ド・ラ・クラルテ』マキシム・モーフラ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

『ノートルダム・ド・ラ・クラルテ』

作家名:マキシム・モーフラ

制作年:1861年-1918年

 

この作品は、何人もの画家たちによるオリジナル版画を集めた版画集『レスタンプ・オリジナル』に掲載された一作品です。この展示では、4枚の絵が横並びに飾られており、色が塗り重ねられていく様子がわかるよう、展示方法が工夫されていました。

1枚目は、まだ下書きのような印象がありますね。

2枚目では、輪郭がはっきりとしてきますが、まだまだ完成形には遠いような印象を受けます。

3枚目で、雲の模様が浮かび上がってきて、建物の影も表現されていますが、まだぼんやりした色合いのように感じられます。

4枚目では、輪郭がくっきりとして、それぞれのモチーフが独立しているのがわかりますね。

重ね刷りによって作品が作り上げられていく様子を楽しめる展示でした。

『フォリー・ベルジェールのポスター:ロイ・フラー』ジュール・シェレ(1893年)

『フォリー・ベルジェールのポスター:ロイ・フラー』ジュール・シェレ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
『フォリー・ベルジェールのポスター:ロイ・フラー』ジュール・シェレ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

『フォリー・ベルジェールのポスター:ロイ・フラー』

作家名:ジュール・シェレ

制作年:1893年

カラー・リトグラフ

 

この作品を制作したシェレは、ロンドンでカラー・リトグラフの技術を学び、1866年にパリで印刷所を開設した人物でもあります。アメリカ出身のダンサーであるロイ・フラーを描いたこのポスターは、彼女のパリ・デビュー公演で飾られたもので、ドレスの色合いが鮮やかかつポップで、真っ黒な背景が明るいイエローのドレスを引き立たせている印象でした!

また、ドレスの影は黒ではなく、薄いブルーで表現しているのも印象的です。

顔の影も薄いブルーで表現しており、独特な雰囲気に惹きつけられました。

背景と影の薄暗い色が、鮮やかなドレスとオレンジのヘアーをより際立たせているようにも感じられました。

5.「画家にして版画家」 ―ボナール〈パリの生活情景〉

ピエール・ボナールは、ポスター作品により人気を高めたカラー・リトグラフをさらに発展させた人物といわれています。

ボナールは、日本の浮世絵からインスピレーションを受け、大胆な構図や平坦な色彩を特徴とした作品を制作しました。

この最後の章では、リトグラフが100年の時を経て辿り着いた芸術性を楽しめます。

『パリの生活情景』より『夕べ、雨の街』ピエール・ボナール(1899年)

『パリの生活情景』より『夕べ、雨の街』ピエール・ボナール(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
『パリの生活情景』より『夕べ、雨の街』ピエール・ボナール(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

『パリの生活情景』より『夕べ、雨の街』

作家名:ピエール・ボナール

制作年:1899年

カラー・リトグラフ

 

この作品は、パリの日常的な生活情景に着目して描かれた表紙と12点のカラー・リトグラフ作品からなる連作の一つ。4年もの制作期間を経ているため、少しずつ作風が変化していっており、ぜひ展示会では作品を順に鑑賞していき、違いを楽しんでみてください。

 

『夕べ、雨の街』では、雨上がりのパリの街並みが描かれています。濡れた地面に街の灯りが反射している様子を描くことで、雨上がりの街を表現している点に魅力を感じました。画面のほとんどが黒で描かれている分、灯りを表現している黄色のカラーが映えていますね。雨や水を表現する色は一切使われていないにもかかわらず、雨上がりを表現している点に感動しました!

 

国立西洋美術館では西洋美術に関連するグッズが販売されている

「西洋版画を視る」の展示に特化したグッズ販売はされていませんが、国立西洋美術館のミュージアムショップでは、西洋美術に関連するさまざまな商品が販売されていました。また、グッズだけではなく西洋美術に関する本や、特定の画家に特化した本、子ども向けの美術本なども販売されており、展示を鑑賞したあと、西洋美術についての知識を付けたいと感じた人は、ぜひ書籍もチェックしてみてください!

西洋美術館のミュージアムショップ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
西洋美術館のミュージアムショップ(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

 そのほかにも、西洋絵画が描かれた絵はがきや、クリアファイル、ネクタイ、ポスター、額絵専用フレームなどさまざまなグッズが販売されていました。

 

西洋美術の中でもリトグラフ作品を深く知りたい人はぜひ「西洋版画を視る」の展示会へ!

今回、「西洋版画を視る」シリーズのリトグラフ作品に着目した展示会を鑑賞してきました!

リトグラフ作品が何か知らない人も、展示室前の映像や展示室内の説明書きをみればどのような作品であるかが掴めます。

平日の午前中に鑑賞しましたが、比較的人が少なく、じっくり作品を見て回ることができました。私は11時過ぎごろ美術館を後にしたのですが、そのときにはチケット売り場に列ができていました。

昼頃のチケット売り場の混雑状況(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)
昼頃のチケット売り場の混雑状況(「西洋版画を視る」国立西洋美術館)

今回の展示は写真撮影ができるため、ゆっくり作品を見て回りつつ写真撮影も行いたい方は、人の少ない平日午前に行くことをおすすめします!

描いたままの線が版画になるリトグラフは、画家が描いた絵の雰囲気を忠実に再現できる魅力があります。

リトグラフに興味がある方は、リトグラフの制作工程から、時代に移り変わりによって発展していったリトグラフ作品を鑑賞できる「西洋版画を視る」にぜひ訪れてみてください。

 

「西洋版画を視る」開催情報(国立西洋美術館)

「西洋版画を視る」

場所:国立西洋美術館

住所:東京都台東区上野公園7-7

Google map:https://g.co/kgs/PPhLcrw

期間:2024/06/11~2024/09/01

公式ページ:https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2024lithography.html

チケット:一般500円、大学生250円、高校生以下及び18歳未満・65歳以上は無料

※詳細情報や最新情報は公式ページよりご確認ください

国立西洋美術館[東京都台東区]へ行ってみよう

 

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