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美術品を売りたいなら…専門業者に高額買取してもらおう
美術品を高価買取してもらうためには、どのような作品に価値があるのかを理解することが大切です。 また、価値を正しく評価できる業者へ買取依頼することも重要なポイントです。 高く評価される美術品には、著名な作家の作品や独自の技法が施されたもの、歴史的背景のある品物などがあります。 価値に見合った査定をしてもらえる業者を選び、納得のいく取引を行えるようにしましょう。 美術品の買取依頼を検討中ですか? 美術品の売却を考えている方にとって、どのように進めていくかは大きなポイントです。 自宅に眠る価値ある美術品を整理したり、コレクションを手放す決断をしたりする際には、まず買取の選択肢や方法を理解することが大切です。 美術品の買取には、さまざまなジャンルや条件が関係してくるため、具体的な情報を押さえた上での判断が求められるでしょう。 美術品にはどのようなジャンルがある? 美術品のジャンルは非常に多岐にわたります。 日本画や洋画、現代アートといった絵画に加え、彫刻や具体美術、インテリアアートなども含まれます。 さらに、中国美術や西洋アンティーク、書道、陶芸、工芸などの伝統的な芸術も美術品の一つです。 香木や古銭、ビスクドール、仏像、レトロ玩具、切手、食器なども美術品として扱われる場合があります。 多様なジャンルがあるため、自分の持っている品物がどのカテゴリに属するのかを理解することが、買取をスムーズに進めるための第一歩です。 自宅に眠る美術品はありませんか? 自宅にしまい込まれたままの美術品があるかもしれません。 例えば、祖父母から受け継いだ絵画や骨董品、旅行先で購入した工芸品など、気づかないうちに価値がある品物が眠っていることもあるでしょう。 自宅にある美術品を整理することで、不要なものを手放し、思いがけない収入を得られるかもしれません。 美術品の買取を検討する際は、家中を見渡して、眠っている品物がないか確認してみることをお勧めします。 美術品を高価買取してもらうためのポイント 美術品を高価買取してもらうためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。 まず、美術品の価値を上げるためには、適切な保管方法や付属品の取り扱いが重要です。 次に、鑑定書の有無や専門業者への依頼も大きな影響を与えます。 ポイントを押さえることで、買取価格を最大限に引き上げられるでしょう。 美術品を手放す際には、ポイントをしっかりと理解し、準備を整えておくことが高価買取へのカギとなります。 きれいな状態で保管しておく 美術品や骨董品の価値は、その状態によって大きく左右されます。 どれだけ希少価値の高い品であっても、傷や汚れが目立つと、買取価格は下がってしまうでしょう。 経年劣化が避けられない品でも、傷や汚れが少ない状態を保つことが大切です。 美術品を保管する際には、直射日光や湿気、ほこりを避けることが基本です。 適切な保管場所を選び、専用のケースやカバーを使用することで、外的要因から美術品を守りましょう。 また、定期的に状態をチェックし、問題があればすぐに対処することも大切です。 丁寧に扱い、できるだけ元の美しさを保つことで、買取時に高評価を得られる可能性が高くなります。 付属品は一緒に査定してもらう 美術品や骨董品には、購入時に木箱や袋、証明書、紹介文などの付属品がついている場合が多くあります。 付属品は、品物の価値を証明する重要な要素となります。 例えば、木箱や包み紙は、特に茶道具や掛軸などでは、買取価格に大きな影響を与えることがあるでしょう。新品の状態で保管されている付属品は、未開封・未使用品の証明となり、高額査定の対象となるケースが多い傾向です。そのため、美術品は購入時の状態をできるだけ保ち、付属品を捨てずに保管しておくことが大切です。 美術品を査定に出す際には、付属品も忘れずに一緒に提出することで、よりよい買取価格が期待できるでしょう。 鑑定書があればあわせて査定に出す 美術品や骨董品の価値を正確に評価するためには、鑑定書の有無が非常に大切です。 鑑定書は第三者によって品物の真偽や価値が証明された証拠であり、買取価格に大きな影響を与えます。 もし手元に鑑定書がある場合は、査定の際に必ず一緒に提出しましょう。 鑑定書が付属していることで、買取業者は品物の真贋や価値を確信しやすくなり、適正な価格での買取が期待できます。 また、古い骨董品や高価な美術品に関しては、鑑定書がない場合よりも高額で取引される可能性が高くなるため、鑑定書を大切に保管し、査定の際に活用しましょう。 骨董品専門業者に依頼する 美術品の買取を依頼する際には、専門業者へ依頼するのがお勧めです。 骨董品専門の業者は、豊富な知識と経験を持ち、その品物の価値を正確に評価する能力があります。 一般の買取業者では、骨董品の価値を正しく理解していないことがあり、低価格で引き取られるリスクがあります。 一方、専門業者は市場の相場や品物の詳細な特徴を把握しており、贋作を見分ける能力も高い傾向です。 多くの専門業者では、無料で査定を行っており、訪問査定や店舗、宅配査定など、さまざまな対応方法が用意されています。 信頼できる専門業者を選ぶことで、美術品や骨董品の価値が最大限に引き出され、高価買取が期待できるでしょう。 どんな方法で美術品を手放す? 美術品を手放す方法にはいくつかの選択肢があります。 それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、どの方法が自分に合っているのかをよく考えて決めることが大切です。 ネットオークションやリサイクルショップ、不用品回収業者、そして専門の骨董品買取業者など、各方法の特性を理解し、自分の美術品に最も適した手段を選ぶことで、よりよい取引が期待できます。 ネットオークションやフリーマーケットで売却 ネットオークションやフリーマーケットは、美術品を手軽に売却できる手段の一つです。 ネットオークションでは、自分が希望する価格で出品できるため、思い通りの取引が実現する可能性があります。 さらに、オークションでは競り合いによって予想以上の高価格で取引されることもあるでしょう。 ただし、取引の際にはトラブルに巻き込まれる可能性があり、商品が売れるまでの時間が不確定であるデメリットもあります。 また、買い手から値引き交渉を受けるケースが多く、その結果、希望価格での取引が難しくなることもあるでしょう。 リサイクルショップで売却 リサイクルショップでの売却は、最短即日での取引が可能なため、スピーディに美術品を手放すことが可能です。 店舗でそのまま査定を受けられるため、スムーズな取引が実現します。 ただし、リサイクルショップには専門家が常駐していない場合が多く、美術品の価値を正しく評価できないおそれがあります。 結果として、価値に見合った価格がつかないことがあり、また、自分が持っている美術品の価値を知らない場合には、大きな損をする可能性があるでしょう。 不用品回収業者や遺品整理業者へ相談 不用品回収業者や遺品整理業者へ相談すると、複数の美術品を一度に手放せて、片付けの手間が減るメリットがあります。 特に遺品整理を行う場合には、品物を一括で処分できるため便利です。 しかし、リサイクルショップでの売却と同じように専門家がいない場合が多いため、価値に見合った価格がつかない可能性があります。 自分が美術品の価値を理解していない場合、大きく損をするケースもあるため注意が必要です。 また、まとめて買取を依頼することで、一つひとつの美術品の価値が分かりにくくなることがあります。 効率的な方法ですが、一つひとつの価値を知りたい場合には、別の方法を考えた方がよいかもしれません。 骨董品買取業者へ相談 美術品の買取は、骨董品買取業者に相談することで、専門家による正確な査定が受けられます。 知識や経験が豊富な査定士に鑑定してもらえれば、美術品の価値に見合った適正価格での買取が期待できるでしょう。 多くの骨董品買取業者では、無料査定を提供しており、手軽に価値を知ることが可能です。 骨董品はその価値が複雑であるため、専門的な知識を持つ業者に依頼することで、適正な価格での取引が実現します。 ただし、依頼先によって買取実績や対応方法が異なるため、事前に情報を集めることが大切です。 訪問査定、店舗での査定、宅配査定など、業者によって対応方法が異なるため、自分の状況にマッチした方法を選ぶとよいでしょう。 最終的には、専門の業者に依頼することで、安心して取引を進められるといえます。 高価買取が狙える美術品 美術品を手放す際に高価買取を狙うためには、どのような品に価値があるのかを知っておくことが大切です。 美術品にはさまざまな種類があり、その価値は多くの要因によって決まりますが、特に高額で取引される可能性が高いのは、歴史的な背景がある、著名な作家が制作している、独自の技法が評価されている、などの条件を持つ美術品です。 有名作家の絵画や掛軸 絵画や掛軸は、その作家の名声や作品の歴史的背景によって価値が大きく異なります。 特に、有名な作家によって描かれた絵画や、歴史的な価値のある掛軸は、市場において高額で取引される可能性が高いでしょう。 著名な画家が手がけた絵画は、その作家の知名度や作品の希少性から、一般的に高額な査定が期待できます。 掛軸もまた、日本の伝統文化と深く結びついており、特に古い時代の作品や、著名な画家や書家によるものは高く評価されます。 仏教や武家文化に由来する掛軸は、その歴史的背景や技法の美しさが評価されるため、高価で取引されることが多い傾向です。 独特の鮮やかさのある漆器 漆器は、その美しい光沢と深い色合いが特徴で、年代を経るごとにその艶やかさが増していくのが魅力です。 漆器の価値は、使用される漆の質や塗りの技術、デザインの独自性によって大きく変わります。 特に、鮮やかな色合いや複雑な模様が施された漆器は、日本国内だけでなく海外でも高く評価されることも。 漆器はさまざまな種類があり、お椀や皿だけでなく、かんざしや香合など、用途や形状も多様です。 保存状態がよければ、買取市場で高額な査定が期待できるでしょう。 自宅に眠っている漆器があれば、その美しさと価値を確認してみることをお勧めします。 著名な彫刻家による彫刻 彫刻は、木彫りや石造りなど、さまざまな素材や技法が使われる芸術形式で、作家の技術と創造性が反映される美術品です。 著名な彫刻家による作品は、その独自のスタイルや歴史的な背景から高く評価されることが多い傾向です。 木像や石像などの伝統的な彫刻だけでなく、現代的な木彫りの装飾品なども彫刻に含まれます。 彫刻作品の価値は、その精緻な技法や芸術的な表現に加え、作家の名声や作品の希少性によっても左右されます。 特に、著名な彫刻家による作品は、市場での評価が高く、購入希望者が多いため、高額で取引される可能性があるでしょう。
2024.11.27
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屏風絵は骨董品として価値がある?高額買取のポイントとは
飛鳥時代に中国から伝わったとされる工芸品の「屏風」。 大昔から大変価値のある調度品や芸術品として、大切に扱われてきました。 現代においても、お寺や格式ある和室には、屏風が置かれているものです。 しかし、一般家庭に置くにはサイズが大きく「邪魔だから売ってしまいたい」と考える方も珍しくありません。 買取を依頼する際、価値のつく屏風には条件があります。 自宅にある骨董品・屏風の買取はしてもらえる? 屏風の買取は、専門の査定士でも難しいといわれています。 サイズが大きく、チェックする範囲が広いため、価値を見極めるのに時間がかかるのです。 また、作家の名前や贋作の可能性など、複数の要素によって価値が大きく変動するため、一概にすべての屏風に価値があるとは限りません。 骨董品の価値を決めるうえで、保存状態は非常に重要です。 作家名や年代など専門的な情報は、査定士にしかわかりませんが、傷や汚れは一般の方でも比較的チェックできる項目といえます。 査定に出す前に、自身の目で古い傷や汚れがないかチェックしましょう。 その屏風にも価値があるかも 価値を知らずに所有していた屏風が「実は著名な作家の屏風だった」といったケースも、ゼロではありません。 屏風・掛軸・浮世絵など、日本の工芸品に記されている画号(作家名)は、著名な作家の別称が用いられる場合があります。 例えば、浮世絵師で有名な葛飾北斎は「画狂老人卍」「勝川 春朗」など、作家名を生涯で30回も変更しています。 葛飾北斎と記されていない浮世絵でも、実は葛飾北斎本人の可能性があるのです。 「聞いたことのない名前だからリサイクルショップで売ればいいかな」とは考えず、保存状態がよいならプロの査定士へ相談しましょう。 工芸品の知識に詳しい専門家が、自宅にある骨董品の正体を明らかにします。 屏風に汚れや傷があっても大丈夫? 骨董品は、相当な年数が経過しているため、保存環境や人の手によって劣化している可能性があります。 状態がよいに越したことはありませんが、古いアイテムである以上、経年による劣化は避けられないでしょう。 骨董品の買取においては、買取前の修繕・清掃は避けたほうがよいとされています。 新しい傷や汚れが発生すると査定額が下がるため、基本は触らずに査定士に相談するのがお勧めです。 特に屏風や掛軸は、傷や汚れが起こりやすく、古いものほど慎重に扱う必要があります。 高価買取が期待できる作家 著名な作家が作った屏風は、高価買取が期待できます。 場合によっては、国宝級の可能性もあるため、出自が不明な屏風が自宅や実家で見つかったなら「落款」と呼ばれる作家名を調べてみましょう。 横山大観 作家名:横山大観 生没年:1868年〜1958年 代表作:『海に因む十題・山に因む十題』『生々流転』 横山大観は、明治初期から昭和にかけて活動していた芸術家です。 朦朧体と呼ばれる絵画技法を用いた、みずみずしいタッチと独特の表現が作品の魅力。 文化勲章など数々の賞を受賞する実績を持ちます。 代表作である『海に因む十題・山に因む十題』『生々流転』は、重要文化財に指定されました。 屏風の作品は、そのほとんどが美術館にて保管されているため、新たな作品が発見されれば高額買取が期待できるでしょう。 尾形光琳 作家名:尾形光琳 生没年:1658年〜1716年 代表作:『燕子花図』『八橋図 六曲屏風一双』 尾形光琳は、江戸時代中期から後期にかけて活動した琳派の絵師です。 当時、画家の流派では、世襲や師弟による技術の伝承が行われていましたが、琳派は先人の模倣のみで研鑽を行う珍しいスタイルでした。そのため、尾形光琳は過去の偉人たちの模写に多く取り組んでいたそうです。 代表作は『燕子花図』『八橋図 六曲屏風一双』。 背景に金箔を使った豪華絢爛さが特徴で、現在は国宝に認定されています。 ほかにも模写作品が多数存在するため、発見されれば高価買取が期待できるでしょう。 長沢芦雪 作家名:長沢芦雪 生没年:1754年〜1799年 代表作:『虎図襖』『白象黒牛図屏風』 長沢芦雪は、江戸時代中期に活躍した絵師です。 円山派の祖である円山応挙を師に持ち、自由奔放な作品を多数制作しました。 類い稀なセンスを持ちながら、粗暴の悪さが際だっていたことでも知られます。 長沢芦雪は、屏風の作品を多数手がけており、主に動物をモチーフにしたものが人気を集めていました。 少しデフォルメが入った作風は、かわいらしさも感じられます。 もし、自宅にかわいらしい動物の屏風があるなら、長沢芦雪の作品かもしれません。 棟方志功 作家名:棟方志功 生没年:1903年〜1975年 代表作:『釈迦十大弟子』『東北経鬼門譜』 棟方志功は、明治時代から昭和時代にかけて活動していた版画家です。 希代の変人として有名ですが、世界的な知名度を誇り、版画の巨匠とも呼ばれています。 代表作の『釈迦十大弟子』は、12作品からなる釈迦の十代弟子をモチーフにした版画で、ダイナミックな構図が特徴です。ほかにも作品によっては1,000万円以上もの価値を持っているものもあります。 さまざまなジャンルの版画を手がけた棟方志功ですが、中でも屏風作品は、非常に高い価値があるとされます。 もし、棟方志功の屏風作品が自宅にあった場合、数百万円を超えても不思議ではありません。 屏風を高価買取してもらうためのポイント 屏風を高価買取してもらうには「保管状態」「作家名」「年代」「付属品」の4つが大きく関わります。 まず、保管状態ですが、傷や汚れはもちろん、破れやカビがあるとマイナス査定です。 屏風や浮世絵などの絵画作品は、状態によるマイナス幅が大きく、著名な作品でも大幅な減額が予想されます。 修繕や清掃の必要はありませんが、ほこりを払う程度のメンテナンスはしておいたほうがよいでしょう。 作家名と年代については、落款を確認します。 屏風作品は、贋作も多く、また作家も多数存在します。 判別がつかない場合や、落款がない作品については、査定士に相談しましょう。 著名な作家の作品と判明すれば、買取金額は跳ね上がります。 付属品は、作品の説明書きや箱などを指します。 場合によっては、本物であると証明する材料にもなり得るため、付属品も大切に保管しましょう。 屏風買取は信頼できる骨董品買取業者へ相談を 骨董品を査定してもらう場合は、実績と評判のある業者への依頼をお勧めします。 悪質な業者だと、不当な買取価格の提示や、査定結果を偽るといったケースも考えられます。 実態のわからない怪しい業者は、依頼を避けましょう。 屏風を手放すことを考えている方はもちろん、その価値を知りたい方も、まずはプロの査定士へ相談してみてはいかがでしょうか。
2024.11.10
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伝統ある日本人形は骨董品として高額買取が期待できる
日本人形は、民芸品や工芸品として昔から愛されてきました。 自宅に古い日本人形がある方は、多いのではないでしょうか。 日本人形の中には、芸術的・歴史的価値を持つものがあります。 そのような日本人形は、骨董品として買取できる可能性があるため、骨董品買取業者に相談するのがお勧めです。 昔からある日本人形は買取してもらえる? 日本人形は、昔からある工芸品の一つです。 骨董品としての価値があるものは、買取が可能です。 日本人形とは 日本人形とは、髪を結い、和服を着た日本の伝統的な人形です。 一般的に日本人形という場合、市松人形や衣装人形を指すことが多いものの、ほかにもさまざまな種類があります。 日本では、平安時代に健康に育つことを祈って生まれた子どもの枕元に人形を置く風習がありました。このとき置かれた人形には、子どもの身代わりとなって厄災を引き受ける役割がありました。 この人形が日本人形の起源だと考えられています。 また、江戸時代には嫁入り道具の一つとして人形を持たせることが広まりました。日本人形に姫君や町娘、舞妓などの女性をかたどったものが多いのは、花嫁の厄除けの意味があったからだといえます。日本人形を婚礼道具とする風習は、1980年代ごろまで続きました。 日本人形は骨董品買取してもらえる? 最近は、日本人形を婚礼道具としたり行事の際に飾ったりする家庭が少なくなっています。 需要減少のため、日本人形を買取していない業者もあるため注意が必要です。 一方で、日本人形の中には、骨董品として高い価値を持つものもあり、積極的に買取している業者もいます。 例えば、以下のような人形は、高く売れる可能性があります。 ・有名作家や人間国宝の作品 ・江戸時代以前に作られた日本人形 ・鑑定書つきの人形 ・保存状態のよい人形 日本人形の買取価格を決めるポイントの一つが、作家です。 有名な作家や、人間国宝に指定された作家が手がけた日本人形は、高額買取されやすいでしょう。 また、有名作家の作品といわれるものの中には、贋作もあります。 本物だと証明する鑑定書がついていることも、買取価格が高くなりやすい人形の特徴です。 江戸時代以前の日本人形は、希少価値が高いため高額買取が期待できます。 また、どのような人形であっても保存状態がよければ、買取価格アップにつながる可能性があります。 日本人形の種類 日本人形は、特徴や産地などによっていくつかの種類に分けられます。 市松人形 市松人形とは、江戸時代に広まった代表的な日本人形の種類です。 短い黒髪の少女の人形で、着物を着ているのが特徴です。 ただし、当初は着せ替え人形として裸の状態で販売されていたといわれています。 人間国宝の平田郷陽のほか、大木平蔵、山川永徳斎などが、市松人形の主な有名作家です。また、目にガラスを使ったものや、上質な布で作られた衣装をまとったものなどが高額買取されやすい傾向にあります。 御所人形 御所人形は、江戸時代に主に宮中で愛好された日本人形です。 体型や表情などは幼児をモデルとしており、一般的な座り姿や立ち姿のほかにハイハイしている姿など、さまざまなポーズのものがあります。 また、着衣のものと裸のものと2種類あることも御所人形の特徴です。 京都で作られる御所人形の有名作家としては、伊東久重や島田耕園などがいます。 伊藤久重の作品は、御所人形の中では特に買取価格が高く、20万円程度で取引されることもあります。 ひな人形 ひな祭りの定番であるひな人形も、日本人形の一種です。 多くの方にとって最も身近な日本人形といえるでしょう。 本来は、各種の人形のほか、ぼんぼりや屏風といった小道具がそろった七段飾りが正式とされています。しかし、最近の住宅事情から三段や五段のコンパクトなひな人形も人気があります。 ひな人形のうち、骨董品として特に価値があるのは、江戸時代に作られた享保雛や次郎左衛門雛です。 五月人形 5月5日の子どもの日に合わせて飾られる五月人形も、日本人形です。 女の子のためとされるひな人形に対し、五月人形では、男の子の健やかな成長を願い、兜や甲冑を飾ります。 五月人形の有名作家には、兜や甲冑の制作や修復も手がける平安住一水、鈴甲子雄山などがいます。 木目込人形(きめこみにんぎょう) 木目込人形とは、おが屑と糊で作ったボディに溝をつけ、その溝に沿ってちりめんや友禅などの布を入れ込んで作る日本人形のことです。 京都が発祥で、のちに江戸(東京)でも作られるようになりました。 木目込人形の作家としては、人間国宝の野口園生や、師弟関係にあたる田中秀代が有名です。 また、木目込人形の原型と言われる加茂人形も、骨董品として高い価格で取引される傾向にあります。 御台人形(おだいにんぎょう) 御台人形とは、御所人形を桐の台に乗せ、周囲を動植物の模型で飾ったものです。 御台人形は、身の丈1尺(約30cm)で頭が大きく作られており、白い肌に幼児の姿をしています。 健康を願い、天皇皇后両陛下から皇室の子どもたちへ下賜されます。 初節句などのお祝いごとにふさわしい、明るい雰囲気のものが多いことも特徴です。 こけし人形 主に、宮城県を中心とする東北地方で作られてきたこけし人形も、日本人形の一つです。 1300年ほど前の奈良時代から、こけしに似た木工玩具が作られていたという記録があります。 ただし、現在のような彩色された人形が作られるようになったのは、江戸時代のことです。 昭和前期にこけしの芸術品としての価値が認識されると、ブームとなり生産量が増えました。そのため、戦前に作られたもののほうが、骨董品としての価値が高いといえます。 こけしの作家としては、版画家としても名高い棟方志功や佐藤正廣が有名です。 博多人形 博多人形は、江戸時代初期から福岡県で作られている素焼きの人形です。 1600年に、黒田長政の筑前入国に伴って多くの職人たちが集められました。 集まった職人たちが素焼き人形を制作し、現在の伝統的な博多人形の礎が築かれたといわれています。 江戸時代後半から、特に活発に生産されるようになり、明治時代には海外へ輸出されることもありました。 博多人形と名付けられたのは、1925年のパリ万博出品がきっかけだったといわれています。 博多人形の有名作家には、人間国宝の中村信喬や宗田源造がいます。 奈良人形 奈良人形は、奈良県の代表的な木工芸です。 荒々しいともいえる大胆なタッチが、まるで一刀で彫ったように見えることから、奈良一刀彫とも呼ばれます。 奈良人形のルーツは、神事で使われる人形。 のちに、江戸時代に岡野松壽 と名乗った彫師が、一般向けに神事用に似せた人形を作り始めました。この人形が、やがて奈良人形と呼ばれるようになったのです。 奈良人形の有名作家といえば、江戸時代末期に活躍した森川杜園です。 鹿を中心とする動物の人形を得意とし、1893年のシカゴ万博に出品された『牝牡鹿』は、文化遺産に指定されています。 大切にしてきた日本人形だからこそ、価値の分かる骨董品買取業者へ 日本人形の歴史は、平安時代に始まったといわれています。 江戸時代から1980年代ごろまでは、婚礼道具の一つとして使われることもありました。 伝統的な技術で作られた日本人形には、骨董品としての価値があります。 大切に受け継がれてきた人形を、納得いく形で処分するには買取がお勧めです。 有名作家や人間国宝が作った人形や、江戸時代以前に作られた古い日本人形、保存状態のよいものなどは、特に高額買取が期待できます。 日本人形を手放すのであれば、価値の分かる骨董品買取業者へ相談しましょう。骨董品を専門としない業者に買取を依頼する場合、相場より安い価格で売ることになるかもしれません。そのため、信頼できる骨董品買取業者を選ぶことが大切です
2024.11.10
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骨董品査定は写真だけでもできる?自宅から簡単無料相談
骨董品をお持ちの方なら、自分が所有する骨董品を査定に出したらどれくらいの価値がつくのかと考えたことがあるのではないでしょうか。 最近では、近くに骨董品買取の店舗がない場合や、店頭に品物を持っていく時間がない方のために、オンラインによる写真査定が行われています。 オンラインによる写真査定は、手間と時間がかからない査定方法として人気です。ただし、写真査定だけではわからない価値もあるため、最終的には実物を見てもらうことをお勧めします。 骨董品は写真だけで査定してもらえる? 近年では、高性能なカメラを搭載したスマホの普及により、高画質の写真を簡単に送信できるようになりました。 それにともない、骨董品もメールやLINEで写真を送るだけで査定してもらえるサービスが増えています。 骨董品写真査定の際に気を付けたいポイント 骨董品の写真査定は、大変便利ですが、写真だけで査定が行われるため、いくつかの点に注意する必要があります。 依頼者が撮影した写真だけで骨董品の価値を正確に査定しなければいけないため、正面・背面・底面などさまざまなアングルから写真を撮る必要があります。 作者名や作品名などの記載があれば、それらも撮影し忘れないよう注意しましょう。 また、骨董品の細部や付属品の写真を撮ることも重要です。 品物の状態やサイズなども測定して正確に伝え、撮り逃しや伝え漏れがないようにしましょう。 骨董品写真査定のメリット 骨董品の査定を写真で行うメリットとして、手軽に依頼できることが挙げられます。 店舗に出向くためにスケジュールを調整したり、遠い場所から骨董品を査定場所まで運んだり、時間や場所による制約を受けずに査定を受けられるのは、大きなメリットです。 多くの写真査定は、24時間対応しているため、日中忙しい方でも都合の良い時間に査定を受けられます。大手の骨董品買取業者では、写真査定を実施している店舗が多く、安心して査定を受けられる点も魅力です。 骨董品写真査定のデメリット 骨董品を写真査定に出すデメリットとして、査定に出す骨董品の点数が多い場合は、相当量の写真を撮らなければならない点が挙げられます。 1点の品物でさえ、さまざまなアングルの写真を撮らなければならないため、点数が多くなると非常にたくさんの写真を撮影しなければなりません。 また、実物を直接見ずに行う写真査定では、細かい部分がチェックできないため、真贋を判断するのが難しい場合もあります。 写真査定は、簡易的なものと割り切り、本当の価値を知りたい骨董品に関しては、後日直接査定を依頼するのがよいでしょう。 最終的な価格決定や真贋判断をするためには、鑑定士が直接目で見る査定が不可欠であるといえます。 骨董品は直接査定してもらうことでより安心できる 骨董品の真贋を判定し、適正な価値を見極めるためには、専門家の目による査定が欠かせません。実物の骨董品を直接見てもらえれば、品物の細部まで観察が可能になり、より正確な判断ができます。 直接査定には、持ち込み査定や訪問査定のほか郵送による査定もありますが、骨董品を直接目で見て触れて査定する点は同じです。 持ち込み査定 持ち込み査定は、点数が多い場合は手間がかかり、事前予約が必要な場合もあるため、ある程度の時間と労力が必要です。 査定額に納得がいかなかったり、偽物であると判断されたりした場合に、持ってきた骨董品をまた持ち帰るのにも手間がかかるでしょう。 しかし、その場で査定のフィードバックを受けられる点に大きなメリットがあります。 今すぐ価値を知りたいという方に適している査定方法です。 また、査定の過程を直接確認できるため安心感があり、詳細な解説や判断の根拠をその場で聞くことが可能です。 訪問査定 訪問査定では、骨董品買取店の査定士が自宅に訪問して査定をしてくれます。 地域によっては、対応エリア外のケースがあり、誰でも訪問査定を受けられるわけではない点がデメリットといえるでしょう。 また、自宅や実家に訪問してもらうため、他人を家に入れることに抵抗がある方や、スケジュール調整がしにくい方には不向きです。 しかし、骨董品を移動させることなく査定が受けられるメリットは大きく、品物の点数が多い場合や重い品物があるときには非常に便利な査定方法でしょう。 郵送査定 郵送査定では、品物を買取業者に郵送することにより、専門家の直接査定を受けられます。 郵送中に骨董品が破損しないように配慮する必要があります。 また、査定結果がわかるまでにタイムラグが発生する点がデメリットです。 しかし、郵送査定は、品物を運ぶ手間やスケジュール調整が不要というメリットがあります。 写真査定と類似した点もありますが、郵送査定の場合は写真ではなく、直接骨董品を査定士に見てもらえるため、安心感があるでしょう。 悩んだらまずは骨董品の写真査定相談を活用してみよう 自宅や実家に骨董品が眠っており、売却を考えているがまだはっきりと決めていないのであれば、骨董品の写真査定相談を活用するのがお勧めです。 店舗に持ち込む方法や訪問してもらう方法、郵送により査定してもらう方法などには、それぞれにメリット・デメリットがあります。 自分に適した方法を選んで、買取をスムーズに進めましょう。 また、業者によって見積もりの方法や対応可能な内容が異なるため、事前に連絡を取って確認しておくと安心です。
2024.11.10
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骨董品の見積もり査定は無料でしてもらえる?売るかどうか悩んだら…
骨董品は、時間の経過とともに価値が増していくものも多く存在します。 しかし、骨董品が持つ本当の価値を正当に評価するには、深い知識と多くの経験が必要です。 自宅に眠っている骨董品があれば、専門の業者に依頼し、査定を受けることから始めてみてはいかがでしょうか。 見積もりだけでも大丈夫?骨董品を売るか悩んだら… 自宅や実家にある骨董品を処分しようか迷っている方は、骨董品買取業者への見積もり依頼を検討しましょう。 見積もりを依頼したからといって、必ず売却しなければいけないわけではありません。 複数業者で相見積もりを取り、比較検討してからゆっくり決断してもよいのです。 この骨董品は売れる?売れない? 自宅にある骨董品で、気に入っているけれども、値段次第では売却も検討したいというケースは、少なくありません。 保管されている骨董品が、実際にはどれほどの価値があるのか、まずはそれを知ることが大切です。 骨董品買取業者に査定を依頼し、高い価値があると認められた場合は、価値に見合った価格で売却ができます。 もし、価値がなかった場合は、手元に残したり処分したりといった判断も可能です。 売却するのか、保管・処分を検討するのか決めるためにも、まずは骨董品専門の買取業者による査定を受け、骨董品の価値を正確に見定めることが重要です。 無料査定だけでも本当に大丈夫? 骨董品買取業者の中には、無料査定を実施している業者が多数存在します。 出張査定無料の業者も珍しくありません。 しかし、無料査定を受けるだけで済むのかどうかを心配する声も耳にします。 多くの骨董品買取業者は、無料査定だけでも快く引き受けてくれますが、即断を迫ってくるような業者には注意が必要かもしれません。 ある日突然「無料査定しませんか」と電話してくる業者には、特に注意しましょう。 まずは、骨董品を売却したことのある友人・知人に紹介してもらうのがお勧めです。 インターネット上の口コミやレビューも調べ、安心できる業者に無料査定をお願いしましょう。 骨董品買取業者とほかの業者の違いは? 自宅や倉庫などに保管された古い物品を買取・回収する業者は、骨董品買取業者だけではありません。 骨董品買取業者以外にも、故人の遺品を分別し買取や処分・回収を行う「遺品整理業者」や、不用品の回収や買取を行う「不用品回収業者」などがあります。 それらの業者と骨董品回収業者では、サービスの内容や専門性に大きな違いがあります。 骨董品買取業者の大きな特徴は、骨董品に関する専門知識を持ち、古くて価値のある骨董品を適切に査定できる点です。 遺品整理業者や不用品回収業者では、骨董品の正確な査定が期待できない可能性が高いため、利用する際は事前に専門性をしっかりと確認する必要があります。 無料査定の方法は買取業者によって違う 骨董品の無料査定といっても、すべての業者が同じ方法で査定するとは限りません。 査定方法は、業者によって特徴が異なります。 無料査定の受付も、以前のように電話だけではなく、LINEやメール・SNSなどを利用できる業者も増えており、利便性が向上しています。 オンライン査定が可能な業者も多数あり、中には写真データのみで簡易的に見積もりをしてくれる業者も。 忙しい方や近くに店舗がない人にとって大変便利な査定方法です。 実物を見せて査定してもらう場合は、郵送や持ち込み・訪問査定などの方法があります。 自分の環境を考慮して、最適な方法を選びましょう。 査定後の骨董品を売るか悩んだら… 骨董品買取の査定を受けて価格を提示されたあと、実際にその価格での売却をためらうこともあるでしょう。 「もっと価格が上がるまで待ってから売りたい」「いま売らないと価格が下落するかも」などと、悩むこともあるかもしれません。 そのような場合には、市場価格の変動について、査定士にアドバイスをもらうことをお勧めします。 骨董品の価値は、市場の動向や経済の変動による影響を受け、大きく変動する場合があります。 骨董品の査定士は、市場の動向についての理解が深く、売却のタイミングを的確にアドバイスしてくれるでしょう。査定士とのやり取りを通じて最新の市場動向を知り、最適な売却時期を判断してください。 骨董品の査定額が予想より低かったら… 骨董品を査定に出したとしても、思ったよりも査定額が低いケースもあるでしょう。 骨董品としての価値がまったくないと査定された場合は、ほかの業者でも同様の評価となる場合が多い傾向です。 複数の骨董品買取業者で買取できないと判断されたものについては、遺品整理業者や不用品回収業者による引き取りを検討するのも一つの手段です。 骨董品としての価値が評価されない場合でも、フリマやオークションでは需要があるケースも考えられます。 フリマでは、売却価格を自分で設定できるため、希望の金額で購入したい人が現れるまで待つという手段も選択肢の一つです。 フリマアプリでは、意外なものが高値で売れることも珍しくないため、買取業者で値段がつかなくても諦めることはありません。 また、価値がない骨董品でも思い入れのある品であれば、処分はせず手元に残して大切にするのもよいでしょう。 骨董品の査定を無料相談してみよう 自宅や実家に眠っている骨董品を売却したいとき、まずは正確な価値を知る必要があります。 骨董品の価値を把握するために、骨董品買取業者が提供している無料査定のサービスを受けることをお勧めします。 買取業者を選ぶ際は、口コミや紹介を駆使して、信頼と実績のある業者を選択することが何よりも大切です。自分にあった買取業者を見つけ、納得のいく取引を実現させましょう。
2024.11.10
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歴史ある甲冑や鎧は買取してもらえるか
実家の蔵を整理していて甲冑や鎧などが出てきた方や、コレクションを整理したい方もいるでしょう。 甲冑や鎧にも価値が付く可能性があるため、そのまま処分してしまうのはもったいないです。 甲冑や鎧を手放したいと感じた際は、買取も方法の一つ。歴史的価値がある甲冑や鎧は、高額買取も期待できます。 甲冑は骨董品買取してもらえる? 甲冑は、骨董品として買取が可能です。 甲冑や鎧の買取を検討している方は、専門知識が豊富な業者に相談しましょう。 蔵や実家に眠る甲冑・鎧を整理したい 蔵や実家を整理して出てきた甲冑や鎧が不要な方は、買取を検討しましょう。 甲冑や鎧のよい状態を保つためには、保管する環境に注意を払う必要があります。 手入れが難しい、または時間がかけられない場合には、早めに買取してもらい手放すことも考えてみてください。 甲冑や鎧は買取してもらえる? 甲冑や鎧の相場は数万円~数十万円です。 有名作家の作品や保存状態がよい場合は価値がつきやすく、価値の高いものは、数百万あるいはそれ以上になることもあるでしょう。 また、買取価格は下がってしまうことが多いものの、一式そろっていない場合でも買取は可能です。 甲冑や鎧を持っている方は、骨董品買取業者へ相談してみてください。 甲冑や鎧には歴史的価値がある 長い年月を経て現代に伝わっている甲冑や鎧には、歴史的価値があります。 特に、平安時代から南北朝時代に作られた甲冑や鎧のいくつかは、国宝にも指定されています。 また、有名な武将が使用したといわれる甲冑や鎧も有名です。 甲冑や鎧はいつからあった? 日本における甲冑や鎧の歴史は、弥生時代に始まったと考えられています。 弥生時代の遺跡からは、木製の短甲(胴体を守るための短い鎧)が出土しました。 一方、古墳時代の遺跡からは金属製の短甲の他、肩鎧や籠手など体の各部を守る防具が出土しています。 古墳時代は戦乱が多かったため、甲冑や鎧の需要が高かったと考えられています。 奈良時代から平安時代にも、日本で甲冑や鎧は生産されていました。 しかし、金属製がメインだった古墳時代と異なり、奈良時代や平安時代の甲冑や鎧は革製が多かったため、現存しているものはあまりありません。 平安時代後期になると武士が台頭し、後世につながる甲冑の基本形ができました。 大鎧や胴丸、兜が登場したのもこの時代です。 また、室町時代を経て安土桃山時代になると当世具足が誕生しました。 当世具足とは、槍による集団戦や鉄砲など新しい武器や戦い方に適応した、従来とは異なる様式の鎧のことです。 防御性能を高めるため、甲冑には主に鉄が使用されました。 また、それぞれの武将の嗜好を反映したさまざまなデザインのものが見られることも、当世具足の特徴です。 なお、江戸時代になると甲冑や鎧が戦乱で使われることはほとんどなくなったため、実用性よりも装飾性が重視されるようになりました。 各藩が、お抱えの「甲冑師」に美術工芸的価値の高い甲冑を作らせるようになったのです。 有名な甲冑や鎧 甲冑や鎧の中には、国宝に指定されたり、有名な武将が使用したと伝えられたりしているものがあります。 紺糸縅鎧 (国宝) 紺糸縅鎧は、平清盛の嫡男である平重盛によって、広島県の厳島神社に奉納されたと伝えられている鎧です。 兜や大鎧など一式がほぼそろっており、平安時代後期の作風が分かる貴重なものとされています。 黒漆塗の鉄と革でできた小札を交ぜ、紺色の糸で縅していることが名前の由来です。 歴史的価値の認められた国宝であり、日本三大大鎧の一つといわれています。 赤糸縅鎧 (国宝) 日本三大大鎧の一つに数えられる赤糸縅鎧は、本鎧に施された金物細工や赤い縅毛が特徴的な鎧です。 雀や藤、菊、蝶などをモチーフとした金物細工などは、現在でも制作当時の姿を残しており日本一豪華な本鎧とも呼ばれます。 源義経によって奈良県の春日大社に奉納されたという伝承があるものの、実際には鎌倉時代後期から南北朝時代にかけて作られたと考えられています。 小桜韋縅鎧兜・大袖付 (国宝) 小桜韋縅鎧兜は、山梨県の菅田天神社に収められている国宝の一つです。 平安時代に制作された後、代々受け継がれていたものを武田信玄が奉納したと伝えられています。 ただし、何度も修復されているため制作当初の面影を残しつつ、鎌倉時代や南北朝の作風が加わっていることが特徴です。 楯が不要なほどの重厚感があるため、「楯無」と呼ばれることもあります。 伊達政宗 黒漆五枚胴具足 黒漆五枚胴具足は、戦国武将であり仙台藩の初代藩主として知られる伊達政宗が所有した甲冑です。 兜には、伊達政宗のトレードマークである大きな三日月がデザインされています。 また、5枚の鉄板をつなぎ合わせて強度を上げた胴は、雪下胴または仙台胴と呼ばれて戦国武将に愛好された様式です。 全体を黒漆で塗って漆黒に仕上げられているため、黒漆五枚胴具足と名付けられました。 現在は、仙台市博物館に所蔵されています。 直江兼続 直江兼続の甲冑は、兜につけられた「愛」の字をかたどった前立の金小札浅葱糸威二枚胴具足が有名です。 軍神である愛染明王または愛宕権現を意味しているといわれています。 また、赤や紫、萌黄などのカラフルな縅による装飾に用いられているのは、色々縅と呼ばれる技法で、それぞれの色には、魔除けなどの意味が込められています。 山形県にある上杉神社の宝物殿に所蔵されています。 徳川家康 江戸幕府を開いた徳川家康の有名な甲冑の一つが、静岡県の久能山東照宮に所蔵されている伊予札黒糸縅胴丸具足です。 軍神である大黒天をイメージした頭巾のような形の変わり兜が特徴です。 全体的に黒で統一されており、シダの葉を模した兜の前立がつけられています。 関ヶ原の戦いや大阪夏の陣で、徳川家康が使用した甲冑だと伝えられています。 本多忠勝 徳川家康が重用した本多忠勝の甲冑は、巨大な鹿の角をあしらった兜と、肩にかけられた金色の大きな数珠が特徴です。 巨大な前立と黒く塗られた甲冑には、重厚感や威圧感を覚えるでしょう。 しかし、本多忠勝は、桃山時代に作られたこの甲冑を実際に身につけて合戦に臨んだといわれています。 そのため、見た目よりも軽くて動きやすい作りであることも特徴です。 甲冑や鎧の価値が分かる買取業者へ相談しよう 甲冑や鎧には、歴史的価値があります。 甲冑や鎧を整理するのであれば、骨董買取業者に相談するのがお勧め。 古いものだからといって二束三文で処分してしまうのは、もったいない。 その価値について知見のある、実績ある買取業者へ相談をしてみましょう。
2024.11.10
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骨董品の処分方法は?手放すときには納得の選択を
骨董品を処分するための方法はいくつかあり、そのときの状況や目的により適切な方法を選択することが重要です。 また、処分方法によって特徴が異なるため、よく考えて処分方法を選ばなければなりません。 骨董品を処分する方法 長い年月を経て古びてしまったもの、傷・汚れのひどいもの、故人が遺したものなど、どのように処分すればよいかわからない骨董品をお持ちの方もいるでしょう。 骨董品の処分は、一般的には何度も行う経験ではないといえます。 一度も処分したことがなく、どのような方法があるのか知らない方もいるのではないでしょうか。 そのため、骨董品の処分を検討する際は、処分の方法を把握し、それぞれの方法のメリット・デメリットを正しく理解する必要があります。 ゴミとして処分する 骨董品をゴミとして処分する場合、主に以下の3つの方法が考えられます。 ・普通ゴミとして処分する ・粗大ゴミとして処分する ・ゴミ処理場に持ち込む 掛け軸や絵画など、可燃性の骨董品であれば、普通ゴミとして処分可能です。 各自治体が、週に1〜2回無料で回収してくれるため、最も手軽な方法といえるでしょう。 ただし、自治体によって分別のルールが異なるため、居住している地域の分別方法をよく確認しておくことが大切です。 粗大ゴミとして処分する場合、多くの自治体で回収が有料のため、事前に申し込みを行い、粗大ゴミ処理券をコンビニや郵便局で購入します。 ゴミ処理施設に連絡し直接持ち込む方法も、施設によって受け入れているゴミの種類が異なるため、事前に連絡して確認することが大切です。粗大ゴミとして出したり、処理場に持ち込んだりする場合は有料のため、必要な費用を事前に調べておきましょう。 ネットオークションやフリマで売る 現代には、ネットオークションやフリマのサイトやアプリが数多く存在しています。そのため、誰でも気軽に骨董品を他人に販売できるといえるでしょう。 自分で価格設定が行えるため、希望の金額で骨董品を販売できる点が魅力です。ネットオークションやフリマサイトの利用方法は簡単で、会員登録が済めば、商品の写真を掲載して説明文を書くだけで販売をスタートできます。 しかし、自分が正当な価値をわかっていないと、値打ち物を安く買い叩かれてしまうリスクがあるため注意が必要です。また、すぐに売れるとは限らないため、急いで骨董品を処分したい方には、適していません。 欲しい人へ譲り渡す 不要になった骨董品を処分するのなら、必要とする人に譲るのも一つの方法です。 友人や知人に尋ねてみて、欲しい人がいれば無料や格安で譲ることで、大切にしてもらえるという安心感が得られます。 ただし、この方法は、骨董品に興味のある友人・知人が周りにいない場合、処分するまでに時間がかかってしまう可能性があります。 欲しい人が見つからない場合は、速やかにほかの方法を検討するのがよいでしょう。 遺品整理業者・不用品回収業者に依頼する 故人が遺したものの整理で、できるだけ早く処分する必要があれば、遺品整理業者や不用品回収業者に依頼するのがお勧めです。 遺品整理業者に依頼する際に、骨董品の査定もお願いできる場合があり、適切な価格をつけてもらえる可能性があります。また、不用品回収業者によっては、無償での引き取りを行っているところもあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。 しかし、業者によっては処分費用が発生する場合や、骨董品の適切な価値を評価してもらえない場合があります。利用する際は、複数の業者を比較し、相場をリサーチすることでリスク回避が可能です。 本当に処分していい?高い値打ちのある骨董品もあるかもしれません 骨董品は、興味のない人からすると、ただのガラクタや古いだけのものに見えるかもしれません。 しかし、単なる不用品として処分してしまう前に、その価値を見直してみることをお勧めします。 骨董品買取業者へ依頼する 処分しようと考えている骨董品は、まず骨董品買取業者に査定を依頼してみましょう。 骨董品買取業者は、遺品整理業者や不用品回収業者とは異なり、骨董品の価値を正確に見極められる専門業者です。 骨董品買取業者の鑑定士は、骨董品の歴史や希少性をプロの目で評価し、適正な買取価格を提示してくれます。処分しようとしている品物が、骨董品としての価値を持つのかどうか、素人目にはわかりません。 そのため、無料査定を実施している買取業者に依頼し、正確な価値を査定してもらうのがお勧めです。 思わぬ価値が見つかることも 古びたものに高い価値が認められる可能性もあるのが、骨董品の魅力です。 汚れや傷があるものでも、査定に出せば思わぬ価値をつけてもらえることもあります。 汚れや傷は無理に綺麗にしようとせず、そのまま骨董品買取業者に持ち込むのがよいでしょう。 無料査定や相見積もりで納得できる選択を 多くの骨董品買取業者では、持ち込みや訪問で無料査定を実施しています。 訪問査定であれば、大量の骨董品がある場合でも、持ち込みの手間が発生しません。 また、適切な価格を知りたい場合は、複数の骨董品買取業者をピックアップして、相見積もりを取るとよいでしょう。 骨董品の処分に迷ったら…価値を残す選択肢を考えてみて 遺品や不用品を処分する際に、その中に骨董品が眠っている場合があります。 骨董品の処分には、ゴミに出したり不用品回収業者に回収してもらったりと、いくつかの方法があります。 そのため、自分の目的と状況に合った手段を選ぶのが良いでしょう。 不要になった骨董品の処分に迷った際は、その価値をできるだけ残す選択肢を考えてみてはいかがでしょうか。骨董品買取業者であれば、正しい知識と経験を持ったプロが査定し、適正な価値を見極めてくれます。 まずは無料査定で、骨董品の価値をみてもらいましょう。
2024.10.28
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骨董品を手放すなら…オークションと買取業者のどちらがいい?
家族の趣味で集めていた骨董品や、遺品整理で出てきた骨董品の処分を、どうしたらよいのか迷っている人は少なくありません。 価値のある骨董品であれば、高額で売却できるのが望ましいですが、骨董品に関する知識がなければ、正しい価値を見極めることが困難です。 そのため、まずは売却前に手持ちの骨董品の価値を知りたいと考えます。 骨董品をそのままオークション(フリマ)に出品するのか、買取業者に査定買取してもらうのか、手間や金額面でどちらがお得なのでしょうか。 骨董品を手放す方法 家の中にあった骨董品の処分に、頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか。 骨董品を手放す方法は、主に2つあります。 1つ目は、オークションやフリマで売却する方法です。 2つ目は、買取業者へ依頼する方法です。 それぞれの方法にメリット・デメリットがあります。 オークションやフリマでの売却と、買取業者への依頼に、両者の具体的な内容を押さえておきましょう。 オークションやフリマで売却 骨董品のオークションは、主に次の3種類に分けられます。 ・プロも参加するような競売専門オークション ・骨董市などのオークションやフリマ ・ネットオークションやネットフリマ 競売専門のオークションは、骨董品店や競売専門会社が開催するオークションを指します。 オークションの主催側が、骨董品や美術品の真贋を見極め、保存状態をチェックし、出品するのに問題ないと判断されてはじめて参加できるため、一般人にとってはハードルが高いオークションです。 また、出品に際して参加登録料をはじめとした諸経費が必要になるケースが多いため、出品までに費用の負担が発生する可能性があります。 しかし、買い手もプロばかりのため、落札金額は骨董品の価値に見合った適正価格が付けられやすく、高額落札も夢ではありません。 骨董市などのオークションやフリマは、競売オークションと比べると出品のハードルが下がります。参加者には、プロやマニアがいるかもしれませんが、フランクな雰囲気の場合が多いようです。 毎月のイベント行事として開催されていれば、事前連絡をして気軽に出品できるでしょう。フランクなため、希少品が出品されることは少なく、売買価格もリーズナブルな額に落ち着く傾向にあります。また、出品する骨董品の真贋は、出品条件に含まれないことも多いため、その点は注意が必要です。 ネットオークションやネットフリマは、オークションサイトのアカウントさえ持っていれば誰でも気軽に出品できる点が特徴です。ヤフオクやメルカリなど、知名度のあるサイトに出品できますが、真贋や保証についてトラブルが起きやすい点に注意しましょう。 買取業者へ依頼 次に買取業者へ査定を依頼する方法についてです。 骨董品の買取は、店舗持ち込みや出張査定など、業者ごとに特色やメリットが異なります。 主に、次のような査定方法を展開している業者がいます。 ・店舗型(大手フランチャイズ買取店、有名リサイクルショップ) ・店舗型(小規模経営店舗) ・出張、訪問買取専門型 ・宅配買取専門型 ライフスタイルに合わせて、利用しやすいサービスを提供している買取業者を選びましょう。 骨董品の真贋を見極めることは難しく、取り扱い経験や目利きの力がある業者でなければ、本当は価値のある骨董品でも、安値の買取金額を提示されるパターンがあるため要注意です。もし業者選びに迷う場合は、複数業者に相見積もりを依頼してみてもよいかもしれません。 オークション・フリマと買取業者への依頼…どっちがいい? 次のポイントにあてはまる場合は、オークションやフリマの利用をお勧めします。 ・骨董品の価値をきちんと把握している ・高額な売却額がついて欲しい 骨董品の価値を事前に把握できていれば、オークションの売却金額を適正価格からスタートできます。 その結果、適正金額よりも高価な売却額が見込めます。 骨董品の価値を把握していて高値で売却したい人は、オークションやフリマが適しているでしょう。 また、すぐに手放す必要がなく、買い手がつくまで気長に待てる方にとってもお勧めの方法です。 一方、次のポイントにあてはまる人は、買取業者への査定依頼をお勧めします。 ・骨董品の価値が事前に分かっていない ・信頼できる業者に買い取って欲しい ・複数の骨董品を買い取って欲しい 買取業者に依頼する最大のメリットは、査定時に真贋の確認をしてもらえる点です。所有する骨董品の価値が分かっていなくても、手間をかけずに適切な価値を確認できます。また、複数の骨董品を一度に査定できるため、手放したい骨董品の数が多い人にとってもお勧めな方法です。 骨董品を手放すときは納得できる方法で 骨董品を手放すにあたって、オークションやフリマなのか買取業者へ依頼するのか、取れる選択肢は複数存在します。 それぞれの方法に特徴がありますが、使いやすさや買取金額の高額化を考えると買取業者へ依頼することがお勧めです。 骨董品の取り扱い経験や知識が豊富な業者であれば、希望の査定額を提示してもらえる可能性が高いでしょう。 適正価格が気になる方は、プロの鑑定士へ相談してみてはいかがでしょうか。
2024.10.28
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鑑定書がない骨董品も買い取ってくれる?
遺品の整理や倉庫の片付けをしているときに、先祖から受け継いだ家宝や骨董品が家の中から見つかることは少なくありません。 また、骨董品コレクターとして収集した骨董品を鑑賞して楽しむ方もいます。 しかし、骨董品の中には、鑑定書が付帯されていないものもしばしばあります。 骨董品における鑑定書の価値を知ることで、骨董品の価値がどのように決まるかが見えてくるでしょう。 この骨董品は本物?鑑定書が証明するもの 骨董品に置ける鑑定書は、骨董品が本物であることを証明するものと位置づけられています。 しかし、全ての骨董品に鑑定書がついているわけではなく、本物と証明する書類がない場合は、素人目で見分けるのは難しいでしょう。 骨董品の中でも、贋作の多いジャンルが存在します。鑑定書の重要性を知るとともに、骨董品の購入や買取時に贋作と疑える知識を身に付けることが大切です。 価値の高い骨董品には、偽物も多い… 骨董品を楽しむにあたって、良い品に贋作はつきものです。 日本画であれば、谷文晃や山下清、横山大観などは、贋作が多く出回っています。骨董品コレクターの間では、本物と贋作の見分け方が永遠の課題といわれています。しかし、素人の目では、精巧に作られた骨董品の真贋を見分けるのは難しいでしょう。 骨董品の中でも、高い確率で贋作の可能性があるジャンルは茶碗や徳利、盃などです。例えば、絵唐津茶碗や朝鮮唐津徳利、三島盃、粉引盃などが挙げられます。 骨董品の価値を証明する、鑑定書 鑑定書は、骨董品や古美術品に付随する鑑定書であり、作家の親族や専門の鑑定機関などが本物と判断した作品に付与されます。 別名「極書」と呼ばれており、鑑定書に記載される内容は、作者名、作品名、鑑定者名です。 紙や札に自筆で鑑定結果を記載し、最後に花押もしくは、印を押すのが一般的とされています。 鑑定書は、紙の書類として保管されているイメージがありますが、箱に直接記載されている場合もあります。 鑑定書や箱書があれば真贋を判断しやすくなりますが、鑑定書や箱書の証明書自体が偽物のパターンもあるため、骨董品の購入時には細心の注意を払わなければなりません。 鑑定書がないと骨董品に価値はない? 骨董品を購入したり楽しんだりする場合、鑑定書は必須なのでしょうか。 鑑定書が骨董品を本物であると証明する書類だとすると、鑑定書のついていない骨董品は、価値がないように感じてしまうでしょう。 しかし、骨董品を自宅で楽しむ分には、鑑定書がなくても問題ないでしょう。骨董品を売買せず鑑賞するだけであれば、偽物であったとしても特に不都合はなく、誰にも迷惑をかけないためです。 なお、骨董品に鑑定書がついていなくとも、売買に直接的な影響はありません。鑑定書がなくても、プロの鑑定士であれば作者の署名や作成時期から真贋を見極めることが可能です。 また、骨董品の状態から品質の評価を行い、査定額を導き出してくれます。しかし、ポイントをおさえていたとしても100%偽物を回避することは難しいといえます。十分な知識や経験を持ち合わせていなければ、専門家でも見極めが困難となる場合もあるでしょう。 そのため、もし取引や売買を検討しているのであれば、取り扱い実績や鑑定実績のある業者に必ず見積もり査定の依頼をお勧めします。 また、鑑定書がないと、買取できない、価値が付かないと判断するような業者は避けましょう。 骨董品には贋作による事件もあった 鑑定書がなくても、経験と知識が豊富な専門業者であれば、適切な買取価格を提示してくれる可能性があります。 しかし、プロでも真贋の見極めが難しいケースもあるため、鑑定書があるに越したことはありません。過去には、真贋の見極めが難しい精巧な贋作が市場に出回り、事件になったこともあります。 永仁の壺事件 1959年に発生した事件は、永仁の壺事件と呼ばれています。 1924年(永年2年)の銘を持つ瓶子が、鎌倉時代の古瀬戸の傑作であるとして、国の重要文化財に指定されました。しかし、その直後に瓶子が偽物であると疑いをかけられ、登録から2年後に重要文化財の指定が取り消されているのです。重要文化財に推薦した文部技官が引責辞任したり、美術史学会、古美術界、文化財保護行政を巻き込んだりと、大スキャンダルに至った事件といえます。 専門家をもってしても、真贋の見極めがいかに難しいかがわかるでしょう。 戦前戦中の陶芸家が制作したものであり、鎌倉時代の釉薬に用いられた素材の元素とは異なる釉薬が用いられていたことが、永仁の壺が贋作であると発覚した経緯です。 春峯庵事件 春峯庵事件とは、1934年に発生した肉筆浮世絵の大規模な偽造事件です。 1934年、東京美術倶楽部に峯庵なる旧家の所蔵品として、東洲斎写楽や喜多川歌麿などがオークションに出品され、入札会が開かれました。世紀の大発見と取り沙汰されましたが、のちに全てが贋作であるとわかります。画商や絵師が共謀して贋作を作成したことがはじまりで、美術史権威で推薦文を寄稿した笹川臨風までもが共謀したとして、拘留される騒ぎに発展しました。 こちらも専門家をもってしても本物か偽物かを判別できなかった事件です。 この事件の結果、研究者や画商、コレクターは肉筆浮世絵に対して積極性を失い、一時期浮世絵に関する研究も進まなくなりました。贋作に惑わされることで、社会に対する悪影響が甚大であるとわかります。 鑑定書は骨董品購入・売却の際の重要な判断基準 偽物が混ざりやすい骨董品の例や偽物にまつわる事件がわかったことで、見極めの難しさも伝わったことでしょう。 もし、自宅で骨董品をお持ちで、取り扱いに困っているのであれば、一度知識や経験が豊富なスタッフによる査定を受けてみてはいかがでしょうか。鑑定書があれば、その評価にも期待できることでしょう。
2024.10.28
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その石、実は骨董品かも?高価買取が期待できる銘石・鑑賞石とは
石の中には、鑑賞石やパワーストーンと呼ばれるものがあります。 骨董品としての価値が認められれば、高価買取も期待できるでしょう。 鑑賞石やパワーストーンは買取してもらえる? 日本には美しい石を愛でる文化があり、鑑賞用の石を鑑賞石と呼びます。 鑑賞石には鎌倉時代から歴史があり、現代でも多くのコレクターがいます。 自宅にある石…価値ある銘石・鑑賞石かもしれません 石は山や川などの自然の中から公園や道端などまであらゆるところにあるため、価値はないと思われがちです。 しかし、銘石や鑑賞石は違います。骨董品の一つとして、コレクターも多い銘石や鑑賞石は、専門業者に買取してもらうことも可能です。 鎌倉時代に生まれたといわれる銘石や鑑賞石を愛好する文化は、元は天皇や貴族、武士などの上流階級の人々に楽しまれていました。しかし、昭和時代には大衆の間にも広まり、1960年代ごろには「石ブーム」と名付けられるほど大流行しました。 自宅の蔵や庭にある石は、価値ある銘石や鑑賞石の可能性があります。処分を考えている方は、一度買取を依頼してみてはいかがでしょうか。 美しい天然石やパワーストーンも人気 水晶や翡翠などの美しい天然石には、古くから特別な力が宿っていると考えられています。 これらの石は、パワーストーンとも呼ばれています。天然石やパワーストーンを集めたり身につけたりするのは、日本だけでなく世界各地で見られる文化です。 人気の天然石やパワーストーンも、骨董品としての価値があります。 不要な場合は、買取を検討しましょう。 骨董品価値のある石の種類 天然石の種類によって、骨董品としての価値には違いがあります。 特に高い価値があるとされている石の種類を押さえておきましょう。 菊花石(きっかせき) 菊花石とは、菊の花のような模様が入った石のことです。鑑賞石の最高峰と呼ばれ、人気を集めてきました。 玄武岩などの石に何らかの理由で内部にヒビが入り、放射状の模様ができるといわれているものの、詳しいことは分かっていません。 日本では、岐阜県で採取できる根尾谷の菊花石が最も有名です。 しかし、1952年に天然記念物に指定され、この地域での石の採取は禁止されています。そのため、現在流通している菊花石は、天然記念物指定前に採取されたもの、もしくはほかの地域で採れたものです。 菊花石は希少性が高いため、石ブームの際には、1,000万円もの価格で取引されたこともあります。 梅花石(ばいかせき) 梅花石とは、梅の花のような小さな白い模様が表面についた石のことです。 その美しい見た目から、「菊花石」や「桜石」と合わせて日本三大奇石と呼ばれます。 梅の花のように見えるのは、3億年以上前の古代生物であるウミユリの化石です。ウミユリは深海に棲むため、梅花石は水辺で多く産出されます。 主な産地は、北九州の門司港付近や北海道の空知川周辺です。 梅花石は、学術的にも貴重とされているため、福岡県では天然記念物に指定し、採取を禁止しています。 碧玉 (へきぎょく) 碧玉とは、昔から勾玉やアクセサリーの材料として使われてきた宝石です。 「碧」とは、深い青を指す言葉であるものの、碧玉が青いとは限りません。赤や黄色、青緑などさまざまな色が入り混じっているのが一般的です。 碧玉の主な成分は石英です。 しかし、内部に酸化鉄やクレイ粘土などの不純物が混ざることで複雑な色合いが生まれたとされています。 碧玉は、現在でも宝石として価値があります。 特に、表面の模様が美しいものや、なめらかに磨きがかけられたものは、買取価格が高くなりやすいでしょう。 孔雀石(くじゃくいし) 孔雀石は、美しい緑色を特徴とする鉱石です。 表面のマーブル状の模様が、孔雀の羽のように見えることから日本語では孔雀石と呼ばれています。英語ではマラカイトといい、主にアクセサリーの材料として流通しています。 また、鉱物の中では柔らかく加工しやすいことから、削って絵の具の材料とすることもありました。古代エジプトの女王クレオパトラが愛用したアイシャドウは、孔雀石を原料としていたといわれています。 高額買取されやすい孔雀石は、美しい模様を持つものです。 一方、傷があると価値が下がりやすくなります。 孔雀石は、特に柔らかく傷つきやすいため、保管の際は注意しましょう。 紫水晶(紫石英/アメジスト) 紫水晶は、名前の通り紫色を特徴とする水晶です。 紫石英やアメジストと呼ばれることもあります。 ライラックのような淡い色から、黒に近い紫までさまざまあり、一般的に色が濃いほど価値が高いとされています。 2月の誕生石であり、装飾用としてもよく使用される宝石です。 ブラジルの大規模な産地が有名で、日本国内では宮城県や鳥取県で産出されています。 翡翠(ひすい) 英語でジェイドとも呼ばれる翡翠は、日本や中国のほか、中南米などで人気のある宝石です。 特に中南米のアステカ文明では、金よりも価値があるとされ、主に支配階級に珍重されていました。 エメラルドグリーンのような神秘的な色合いから、日本や中国では成功と繁栄、不老不死などを象徴する石だと考えられてきました。日本では、約7000年前から翡翠を加工していたことが分かっており、縄文時代の遺跡から勾玉 といった製品として出土したことがあります。 2016年には、日本の国石に指定されました。また、中国では腕輪をはじめとする装飾品や器として加工されたり、彫刻を施した上で置物として使われたりしていました。 翡翠は、エメラルドと同様に5月の誕生石であり、パワーストーンとしても人気があります。 上記のほかにもオニキスやターコイズ、トパーズなどが人気の天然石です。 特に細工を施したものは、骨董品としての価値が期待できるでしょう。 鑑賞石にはどのくらいの骨董品価値がある? 鑑賞石の相場は、種類や大きさなどによって異なるものの、一般的に数万円〜数十万円といわれています。 高額で取引されることが珍しくなかった昭和の石ブームのころに比べると、現在の相場は落ち着いているといえるでしょう。 一方で、菊花石や梅花石のように過去数十年の間に採取が禁止され、現在では以前よりも希少価値の高くなった石もあります。 鑑賞石の中には、価値が分かりにくいものもあります。ただの石のように見えても、不用品として処分せずに査定を依頼するのがお勧めです。 骨董品価値のある石を査定してもらおう 銘石や鑑賞石、パワーストーンなどと呼ばれる石は、骨董品としての価値が高く、現代でも人気があります。 中には、現在新たに採取することが禁止されている石もあります。 そのような石は、希少性が高いため高価買取が期待できるでしょう。 実家の整理で出てきた石の処分に困っているという方は、骨董品買取業者に相談しましょう。 以下のランキングでは、お勧めの骨董買取業者を紹介しています。複数の業者にまとめて見積もりを依頼することもできるため、効率的です。 価値のある石を持っている方はもちろん、価値があるかどうか分からない石も、一度プロの査定士に相談してみてはいかがでしょうか。
2024.10.28
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